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道の駅攻略戦グランドツアー ファイナル 道東制圧戦 Day9

本日を以って長い長い旅路も終了。では今回の旅の最終記、どうぞ。

早朝ネイチャーウオッチング

昨日の夜の散策に引き続き、今日は「NPO ひがし大雪自然ガイドセンター」のガイトさんと共に早朝の東大雪・糠平湖畔のネイチャーウオッチングに出発!(注: 5:20集合です)。
5:20、糠平館観光ホテルのロビーに集合し、料金を支払って長靴に履き替え、バスに乗り込む。向かうは五の沢橋梁付近の駐車場。
移動途中、ここにも出くわすエゾシカ

未明のエゾシカ


駐車場でバスを降り、湖岸に向かう。旧鉄道跡の遊歩道を横切り、湖岸の森を横断すること十数分、ついに糠平湖が姿を現した。
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“涅槃の切り株”


糠平湖はダム湖。ダム建造時に切り倒し、取り除けなかった大木の切り株が、水位が上がる前にはこうして静かに佇んでいる。

“湖沸き立ち山煙る”


湖面から湯気のようなものが立ち上っているが、勿論湯気ではない。気温が低すぎるため、気温より高い水温の水蒸気が冷却されて霧状になり湯気のように可視化している。「けあらし」だ。

早朝の糠平


糠平湖岸の夜明け。朝日が湖面と東大雪の山々に映る。美しい。
ガイドさんが持参してくれたホットコーヒーを頂く。こんな底冷えのする朝には、コーヒーは体の心から温まる。

(名称不明)


帰路の山中で見つけた純白の実。何だろう?
温泉街に到着したのは7:00過ぎ。残念ながら早朝熱気球には乗れなかった*1。まぁ、何事も欲張らぬ事だ。

糠平温泉山湖荘→糠平川橋梁

早速朝食を摂り、御世話になった山湖荘の皆様に丁重にお礼申し上げて、温泉を後にする。
そして糠平湖岸で見るべきものといえば…アーチ橋群だ。このアーチ橋群、嘗て帯広から糠平までを繋いでいた旧国鉄鉄道路線士幌線」の線路を渡河させていた橋梁なのだ。士幌線は1987年廃線になったが、それまでこの東大雪から切り出された木材を運んでいた“北海道開拓の歴史の証人”が、この糠平湖周辺一帯に保存されていて、今なお森の奥で眠りについているのだ。
とはいえ、今日は最終日、旭川の実家経由で札幌まで帰らねばならない。なので、温泉街から一番近い糠平川橋梁と、最も有名なアレの2箇所のみを巡ることにした。
糠平湖温泉街から森の奥に突っ込む道は程なく途切れ*2、駐車して朝の森を歩く。適度な森林浴の後、姿を現した。

糠平川橋梁


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今なお美しいアーチ橋だ。ちなみに橋梁は遊歩道になっており渡ることが出来る*3
この往復の途中、道路を横切る“黒い毛もじゃ”。…こいつは知床五湖で見たことあるぞ。奴だ、逃すか!

エゾリス


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いささかブレているが、三脚無しで最大倍率で撮ってるので勘弁して欲しい。まぁ、何はともあれ遂に捉えたぞ。

糠平温泉街→国道273号→林道→タウシュベツ川橋梁

温泉街を改めて出発し、国道273号を北上する。国道が湖岸を離れ、丸山橋*4を渡ったところで右側に林道入り口と小さな案内看板が。よく注意していないときっと見失う。ここから十数km、1.5車線のダートが続く。携帯電話の電波は届かない山中、路肩は弱く、タイヤがここからはみ出したら一巻の終わりだ。気を付けつつもダートをガンガン進む。地図上では湖岸を囲むように林道が走っているが、実際に一般車が走れるのは途中まで。少しばかりの駐車スペースに駐車して、薮を掻き分けて湖岸に到達。今朝けあらしを見た湖岸の丁度対岸ぐらいだ。

糠平湖 I


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湖岸の入り江から、ニペソツ山方面を望む。
湖岸を更に歩いていく。

糠平湖 II 明鏡止水


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凪になり、湖面が鏡のように東大雪の山々を映し出す。その手前、遂に姿を見せた。タウシュベツ川橋梁だ。

糠平湖 III タウシュベツ橋梁


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数あるアーチ橋の中で唯一糠平湖の東岸に現存する橋梁、タウシュベツ橋梁。二つ名を「幻の橋」。ダム水位により完全に水没し、姿が見られなくなる時期があるからである。…というか、冬に渇水するため全貌を見せ、春から夏にかけて徐々に水位が上がって姿を隠し、この時期には完全に水没しているはず…なのだが、水不足のため未だ姿を見せている。幸運なる哉。

林道→国道273号→三国峠

湖岸から帰り道を見失い(!)、草薮掻き分けて何とか車まで辿り着き、林道を一路逆走。国道に戻り北上再開。北海道最高点の峠、三国峠に到着。これまで走ってきた糠平を含む東大雪一帯が一望できる。
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東大雪 I

東大雪 II


人気の多い表大雪とは違い、三国峠-国道273号でアクセスの良くなった割にまだ物静かな東大雪は、結構穴場かもしれない。

ニぺソツ山


東大雪の代表峰、ニペソツ山。尖峰が優美なこの山は登山家の中でも人気らしい。日本百名山になりそこねた山*5としても有名かも。機会があれば登ってみたいものだ。

三国トンネル


三国山山麓を貫くトンネル。三国峠と名の付く駐車場と売店糠平側にある。この写真は糠平側入口。トンネルを抜ければ、そこは上川、道北圏だ。さらば、十勝よ。

国道273号→国道39号→(以下詳細略)→旭川道央道→札幌

三国トンネルを抜けて表大雪に突入。目前に迫るは白銀冠した表大雪の山々。素晴らしい。

“白冠”


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…この旅のフィナーレとしては最高だ。
国道39号に合流した後は、Day2で使ったルートをそのまま逆走。旭川の実家に寄り、お土産を投下。昼食とって道央道で帰路をとり、札幌帰還。

Fin!

これを以って8泊9日の「道の駅攻略戦グランドツアー ファイナル 道東制圧戦」は全て終了。皆様、お疲れ様でした。

*1:6:00〜7:00まで、旅館組合が運営している観光用熱気球

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*3:糠平湖周辺橋梁の全てが渡れる訳ではなく、寧ろ倒壊の危険があるものもあるので注意!

*4:map:x143.1518y43.4362

*5:日本百名山を選定した深田久弥氏が、選定後にこの山に登り、この山を百名山に加えなかったことを悔やんだ、という逸話がある。

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