休暇の旅行記、ようやく脱稿。ではどうぞ。
さて、今日は家族を連れて、昨年の道の駅攻略戦で最も評価の高かった宿*1を目指し、紅葉狩りに出発。
旭川→道道140号→愛別IC→(旭川紋別自動車道)→上川層雲峡IC→国道39号→国道273号→三国峠
旭川—層雲峡をつなぐ毎度おなじみのルート。旭川を出発するころには晴れだったのが、層雲峡あたりで曇りがちに。まぁ、層雲峡の紅葉は昨年に堪能している*2ので、大函で休憩した以外はノンストップで。大雪湖も渇水気味で絵にならないのでパス。ただ、三国峠の上りは「あの峰を越えれば道東なんだ」と思うと、運転が少し楽しい。
何はともあれ、三国トンネルを越えて北海道最高峰の峠「三国峠」に到着。
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とはいえ、ニペソツ山方面はやっぱり曇っていて、撮ったはいいがUpするのは止めた(翌日の方が良かったから)。ただ、峠の売店の裏にエサ箱が置いてあって、ちょうどシマリスがせっせとヒマワリの種を物色中であった。
三国峠→国道273号
三国峠を下り、東大雪の原生林を一路南下する。途中には幌加温泉や旧幌加駅*3、旧士幌線アーチ橋、旧糠平駅トロッコ乗車などいろいろ探訪候補地はある*4のだが、今回は気ままな一人旅ではないし、目的は別の場所にあるのでスルー。
白樺原生林
旧幌加駅周辺は一度開墾され、原野となっているので植生遷移が再スタートとなり、原生林が途切れ陽樹林であるシラカンバが一帯を占める特異な景観となる。観光案内には「白樺原生林」と記載されていることが多いが、正しくは“原生林”ではなく“二次林”である。
国道273号→道道85号→幌鹿峠
さて、一路国道273号を南下していたが、糠平温泉街直前で国道を離れ、山奥の道道85号を登る。昨年はここを日没後に通過したため、糠平湖を見渡す展望を見ていなかった。これが今回の旅の目的の一つでもあった。
ヘアピンカーブの多い急勾配を慎重に登っていく。この斜面は冬季にはスキー場として使われ、斜面の一部は木々がない。ゲレンデの頂上部から湖を見渡せる。
幌鹿峠→不二川迂回林道→道道806号→町道→ナイタイ高原牧場
幌鹿峠到達の段階で選択肢は2つあった。
同乗者に意見を問い、今晩の夕食にニジマスがでることが予想されたので、ナイタイ高原牧場へ向うことに
不二川迂回林道
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事実上一車線のダート道。GoogleMAPにも一応記載されているが、この手の林道は多くの場合“先達”が走破している場合が多いので、方々のWebをあらかじめ参照されることをお勧めする。(ちなみに今回見ておいたサイトはこちら)。
途中、車の前方をエゾリスが横切ったりと、まさに原生林を突っ切る林道。おおむね走行しやすい路面ではあったが、ガードレールもない(当たり前)狭い道の路肩が崖の直上だたりと、少々スリリング。全長13.6kmだが、勾配が急なため時速20km/h程度でしか走行できないので、突破には結構時間がかかる。
写真には撮らなかったけど、木々の合間から見えた十勝平野は見ごたえあり。
さて、ようやくダートも終了し、道道806号に突入、右折しナイタイ高原牧場レストハウスに向う農道をひた走る…が、広大な牧場の中を走れども走れども着かない。それだけこの牧場が広大だということなのだ。
道道806号→町道→道道337号→国道274号→町道→鹿追チーズ工房・道の駅「うりまく」
ナイタイ高原牧場の道を下り、道道806号から上音更小学校の脇をかすめる町道をバイパスにして道道337号へ。十勝平野の町道は完全に碁盤の目なので、方角さえ間違ってなければどう走っても同じなのだが、いかんせん区画そのものが恐ろしく広大なため、道が合っているのか非常に不安になる。そんな十勝の風景の代表格を一枚。
道道337号
地平の果てまで真っ直ぐな道路と、それに沿ってある防風林は十勝平野ならでは。北海道は広大とはいえ、道南や上川盆地ではちょっとお目にかかれない光景だ。
さて、あとは国道・道道の交差を目印に現在地を確認しながら一路鹿追町瓜幕へ。このあたりはちょうど去年虹が見えた場所。国道がクランクする交差点から国道を外れて少しだけ南に進んだ場所に、「鹿追チーズ工房」がある。
鹿追チーズ工房
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写真は去年のもの。ここの美味いソフトクリームにまたありつけるとは幸せ。
ソフトクリームだけではなく、チーズも買っていく。帰ってからスモークゴーダチーズを食べたが、実にうまかった。お勧めである。
「乗るかい?」
道の駅「うりまく」で一枚。
もともとは「鹿追町ライディングパーク」という乗馬場が、道の駅登録をして現在に至っている。日没後に峠越えをするのが嫌だったので先を急いでしまったが、家族と一緒にパークゴルフぐらいしておけばよかったと後でチト後悔。
国道274号→道道593号→道道85号→扇が原展望台→駒止湖・然別湖
瓜幕を離れ、ヌプカウシヌプリ山塊をぐるっと回るルートで糠平温泉を目指す去年と同じルート。扇が原展望台にも駐車したが、風景そのものはあまり変わり映えがなかったため写真Upはなし。
さて、然別湖にいたる途中1.5車線の狭路の通過はこれで3度目。ただ、去年は木々に隠れてあまり見えなかった駒止湖は、今年は倒木があってその全貌が見えた。
秋の駒止湖
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去年も書いたが、この湖の湖岸に降り立つ道は存在しないまさに秘湖。こういうのが好きだな。
ちなみに駒止湖周囲一帯は道道脇を含めガレ場になっていて、ナキウサギの生息地でもある。たしかに時々鳴き声はするのだが、姿はなかなか見せてはくれない。いつか写真の収めたいものだ。
実は、もう一つ然別湖周囲には秘湖がある。「東雲湖」というのだが、然別湖の東側にあり、湖岸はおろか車道が付近になく、登山道で到達するしかない、まさに“秘湖”である*6。来年の下記休暇はもっと早くにとって、ここに腰を据えてネイチャーウオッチングと洒落込みたいのが俺の目下の希望なのだが。
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さて、それはともかく然別湖到達。時刻は午後4時前、糠平温泉まで30分程度で到達できる。時間があったので遊覧船に乗ることに。
当初は船室の窓を開けて撮影するつもりだったが、あれよというまに乗客満員に。他の観光客に迷惑をかける訳にはいかないので窓は開けられず。ガラス越しの撮影になってしまったが止む無し。
遊覧船は然別湖の出口、トウマベツ川に向かった後、湖内を反時計回りに進む。
然別湖岸の紅葉 I
然別湖岸の紅葉 II ナイタイ山
然別湖岸の紅葉 III 紅
然別湖岸の紅葉 V 弁天島
然別湖に浮かぶ唯一の島。この島に住む神様が、飢えに苦しむアイヌの民をこの湖に導き、湖に住むオショロコマ*7を食糧として与え飢えから救ったという伝説があるとかないとか。
日光の方向のせいでガラスの反射が思いっきり入り込んでしまった。
ここで船内放送が。「右手にアイサという鳥がいます」
然別湖岸の紅葉 VI アイサ
…さすがに移動中の船内から望遠レンズを使って撮影するには無理があったか。ブレまくり。
「ONE PIECE」に同名のキャラがいるが、単行本の雑談のなかで作者が「鳥の図鑑をみて名前を決めた」と言っていた。多分この鳥なのだろう。
秋の然別湖
遊覧船を降りて湖岸から一枚。去年のものとあんまり変わらないのでUpを迷ったが、湖岸からの写真が1枚もないのもアレなので。
道道85号→糠平温泉「山湖荘」
然別湖を出発して一路糠平温泉へ。Terra Khanオススメの宿「山湖荘」に到着。今回は家族のもてなしがあるため、料理は「囲炉裏山賊プラン」で。山菜、川魚、エゾシカと山の幸満載。美味しゅうございました。
あとはたっぷり温泉に浸かって、おやすみなさい。
明日の続きを、お楽しみに。
*1:2007年9月29日「道の駅攻略戦グランドツアー・ファイナル 道東制圧戦 Day8」参照。
*2:2007年10月10日「3-day-plus1」参照。
*4:詳細は「NPOひがし大雪アーチ橋友の会」参照。
*5:悪天候で林道が走破できない場合の代替案でもあった
*6:オコタンペ湖、オンネトーと並び北海道三大秘湖と言われているらしい。もっとも、シュンクシタカラ湖、チミケップ湖と東雲湖で三大秘湖とすることもある。
*7:正確にはオショロコマの陸封型であるミヤベイワナ。絶滅危惧種につき禁漁。然別温泉で夕食に供されるのは民間養魚場で養殖されたもの。