ちょっと呟いてみる

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The World Is Not Enough.

久しぶりの戯言。読みます?

事始

与えられたこと、できることをやっていれば、そのうち周りが認めてくれてよい機会に恵まれるもんだ。by some urologist

Yoko Kanamitsu [twitter:@child_of_sun85] (元tweetはアカウントと共に削除されている)

エントリのタイトルの日本語訳を問う

実は今回のエントリのタイトルは007シリーズ第19作のタイトルからの引用であり、さらには007シリーズ第6作『女王陛下の007』で、主人公ジェームズ・ボンドの実家ボンド家の家訓であることが明かされている。では、この“The World Is Not Enough.” をどう訳すか。劇中(第19作)ではボンドはこの台詞を二度使っている。1度目は敵方に与したヒロインにボンドが拷問されている*1際に口走っている。2度目はクライマックスでライバル「レナード」とのやりとりで登場する。

レナード 「ボンド、俺と組まないか? お前と二人なら世界を手に入れられるぞ」
ボンド “The World Is Not Enough.” (訳: 世界を手に入れてもまだ足りないね)

さて、この時のやり取りがカッコ良くて印象に残っている、ということもあるが、単純にこの台詞に魅せられたというのも本音である。劇中だからこそ上記の訳が充てられる訳で、この台詞のみを純粋に抽出した時の訳語こそ、自分の行動理念としている。
正に直訳である。「この世界は不十分だ」。そう、誰かが悲しみに暮れている分だけ、この世界は不十分なのだ、と俺は信じているのだ。

小さな魂達よ

私達の知識と技術が至らなかったために
明るい この世の光をみることなく消えていった
小さな魂達よ
安らかに眠ってくれ

島田信宏 「周産期の母児管理」

周産期の母児管理

周産期の母児管理

宗教ならば“来世での救い”を設定することで現世での理不尽も飲み込めようが、生憎“夢見る現実主義者”を自任している以上、形而上の“来世”に救いを求める訳にはいかないのである*2

「神だと?
さて不思議な
この状況でいまだ私に神の鉄槌は下らないではないか
イシュヴァール人が滅びようとしている今になっても神は現れん
いつどこに神は現れ貴様らを救うのかね?
そもそも神とはなんだ?
弱き人間が寄辺が欲しくて創り出した偶像ではないのか?
偶像がこのキング・ブラッドレイを倒すか? 滑稽な」

(中略)

「——そう……
神は人間によって創りあげられた
人の手によるものにすぎん

ならば我々に鉄槌を下しに来るのは神ではなくあくまで“人間”だろうな」

荒川弘鋼の錬金術師 15」

鋼の錬金術師(15) (ガンガンコミックス)

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  • 作者:荒川弘
  • 発売日: 2006/11/22
  • メディア: コミック

人間を救えるのは、やっぱり人間でしかないと思うのである。誰かが悲しみに暮れている分だけ、この世界は不十分なのだ。そしてその不十分さを改善できない私も、また不十分なのだ。この台詞が所謂「中二病」でないことを証明すには、自らを錬成すべく、進歩に対して狂おしい程貪欲にあらねばならないのである。

最終魔法

ただし、“最終魔法”を成就する代価としては、私の命は余りに安すぎるのでは、あるが。

「魔術は今できる事を、個人の力で気が遠くなるぐらいの時間を費やして可能にする事にすぎない。(中略)残念だけど魔術は秘儀、禁忌の類であれ奇跡にはなりえない。———奇蹟っていうのは、人間の手では出来ない事を言うんでしょう? 今の地球上でいかなる資力をつくしても出来ない事。それを可能にするのが魔法使い。つまり魔法という事ですね」
(中略)
「ふぅん。そうなると最後の魔法っていうのは、みんなを幸せにすることぐらいになっちゃうな」

奈須きのこ空の境界<下>」

空の境界 下 (講談社ノベルス)

空の境界 下 (講談社ノベルス)

だから願わくば、せめて此の身はその“魔法”の礎となりますように。

古く、星という概念が、人々の寄る辺であったように。永遠に手を伸ばし、もう永劫に掴めないその一瞬を、ずっと眺め続けている——

TYPE-MOONFate/hollow ataraxia

Fate/hollow ataraxia 初回版(DVD-ROM)

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  • 発売日: 2005/10/28
  • メディア: DVD-ROM

*1:「劇中、ボンドがエレクトラを射殺する。ヒロインが劇中で死亡するのは他にも『女王陛下の007』と『007 カジノ・ロワイヤル』があるが、ボンド自身が射殺するのは初めて。」via. 「wikipwdia: 007 ワールド・イズ・ノット・イナフ

*2:2010年1月31日「求めよ、さらば与えん」参照

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