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人間の価値

ちか@復興支援ROMちう @

俺はね、学歴とか社会的地位とか、まぁそういうのも重要だけどさ、それだけで・・・・・人間の価値を推し量る人間が、心底嫌いなんだ。仮令それが血族であっても—あるいは、血族だからこそ—だ。

世間に貢献する事。人を救う事が徳である。
彼女は壊す事しかできない。
繕う手を持たない人間には、真の意味で信頼は勝ち得ないのだと、彼女の目が訴える。

「それは誤認だと思うけどね。」
「いいえ。私には私財をなげうって貧窮の民を救う事も、新しい組織を作る事もできない。あくまで歯車の一つで、いつまでもちっぽけな一個人から抜け出せない。
…そんな人間に、高い徳なんて得られる筈がないでしょう」

「―――まさか」

やば、思わず本気で怒っちまった。
まずいなぁ、本気になってるかなあ、オレ。

「それだけは完璧に間違いだ。金で徳は買えねえよ。
徳ってのは魂の質だ。それは得るものじゃない。苦しみながら、自分の中で培うものだろ」
「――――――」

どんなに矮小な人間にも、どんなに無力な人間にも、どんなに無価値な人間にも。
それは誕生から共にある平等の機能、前に進もうとする意志によって磨かれる輝きだ。

…善悪の区別なく。
生き物として高みを目指すモノのみに、唯我の悟りが開かれるように。

「徳は―――自らの価値は、外的評価によるものではないと言うのですか」
「あ? いや、価値って話なら外的評価が全てだよ。
その為の徳、その為の自己練磨だ。せいぜい高値ふっかけて、自分を自分以上に買ってくれるヤツとくっつく為のパラメーターだよ」

内的宇宙の向上は、結果的に外的宇宙の向上に繋がる。
見栄っぱりで寂しがり屋な人間ほど『いい人』である事に固執し、その浅ましさに恥じ入るのだ。
嫌われたくないからいい人であろうとするなんて、自分はなんて利己的なんだろうと。
だが。

「―――それでいいじゃねぇか。誰かに認められたいって気持ちはな、誇っていい事なんだよ。その気持ちがあるヤツは、同じように、きっと誰かを認めてやれる。
アンタの方針が結局は自分の為だって言うんなら、間違ってなんかいねぇってコト」

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