都知事選に先だって思うところを書いておく。
原発問題を争点にするか否かに関して、各方面からの意見や、アンケート結果が出ているが…私個人としては、「原発問題は争点にすべきだ」と考えている。何故なら東京、というよりは首都圏は電力の一大消費地だからだ。エネルギー問題は無関係ではない。
ただし、争点は「原発を稼働させるかさせないか」ではない。だいたいそんなこと、都知事が決めることじゃない。
原発再稼働が必要というのならば、「都内ではこれだけの電力が必要だ」という具体的事実を提示し、原発のある県に頭を下げに行く。ここまでを公約にしなければならない。
原発稼働停止を求めるならば、「これこれこのようにすれば電力消費を削減できる。だから原発再稼働はいらない。」という具体的政策を提示しなければならない。
「原発問題は争点にする」ならば、この2択しかないはずである。
「原発稼働反対」を連呼するだけでそうなると思い込んでいるのなら、和歌を詠み祈祷すれば世の中が治まると思い込んでいた平安時代の貴族と何も変わらない。「お前らの頭は千年前か」と。
まぁ、原発再稼働を不要にする手立ては、無くはないと思うのだが。何の事はない。首都圏・京阪神の全鉄道のダイヤを2/3〜1/2まで削減、テレビ放送は23時〜5時まで完全停波、パチンコ店の営業停止。…これだけやれば消費電力は大分減るだろ。まぁ、実際やろうとしたら猛反発食らうだろうけど。でも、「原発稼働反対」というなら、ここまで言わないと説得力はない。ちなみに新エネルギー云々は却下。世田谷区長がこれを公約に挙げて当選したが、3年間何も出来てない*1。新エネルギー開発云々は国の政策であって、自治体長がどうこうする話ではない。
結局のところ、原発再稼働賛成派も反対派も、そのための具体的政策を何ら提示することなく、選挙に突入するんだろうけど。提示なんかする訳がない。とどのつまり、有権者の希望するのは「原発を動かしたくないけど今の生活も変えたくない」なんだから。どっちに転んでも票が集まらなくなるんだから、具体策は曖昧にされたまま、終わるんだろう。
ま、選挙なんてそんなものか。
