降雨前線を避けて白馬行きを全キャンして実家を拠点に旅行することに計画変更したのは功を奏したようだ。昨日は結局曇天後小雨で旭山動物園を訪れたりしたが、予報は雨竜町一帯は晴れ時々曇り。では行こうか、“天空の秘密の花園”へ。
なお、GPSギアでログはとったのだが、当のギアがPCとうまくアクセスできないという事態が発生したので、到達時刻は記憶上のものであることはご容赦頂きたい。
今回の撮影地点はこんな具合だ。行程をお察し頂きたい。
事の発端は、もう十何年も前であるが、父が思いつきで行こうと言い出したのである。しかし時期はもはや秋。枯れすすきの原を眺めて帰ってきました、という思い出があるのである。雨竜沼湿原の魅力はそうじゃないだろう! ということで今回の急な計画を思い立った訳だ。
旭川→旭川鷹栖IC→深川JCT→深川西IC→道道47号→国道275号→「道の駅雨竜」前の町道→道道432号+林道→雨竜沼ゲートパーク
道道47号と国道275号の合流地点をそのまま西へ進むルートもgoogle map上は示されているが、行った先は雨竜町の共同墓地なのでおすすめしない。「道の駅田園の里うりゅう」で用をたしたり不足分の飲料を買ったうえで、その真北の町道を走った方がいい。しかし雨竜町市街中央から続く道道432号にそって進んだとしても、大して時間のロスにはならない。
雨竜沼ゲートパーク
1車線ダートの先に舗装駐車場と立派なキャンプ場、宿泊施設「南暑寒荘」*1があるのに少々驚くが、それ以上に驚くのが、朝7:00に着いたのにそれなり駐車車両があるということ。
8:40 雨竜沼湿原入口
ここに至るまでに1時間半。標準的な時間なのだが、既に体力を使い切った感がある。
沢の流れる音が大きくなって、岩がゴロゴロ転がる渓流が見えたら、急登はひとまず終わり。ここで一息つく。
ところで、上記写真の岩がやたら赤茶けているのはお気づきだろうか。まさに“レンガ色”。ほかならぬ雨竜沼湿原は玄武岩溶岩台地を基盤にして成り立っている。急冷された溶岩からできた岩が川の流れで転がり、角が取れた石が、ここの渓流の石になっているのである。
ここは“入口”。実際の湿原はまだ30分ほどあるが、湿原を成り立たせる台地の上だと、実感してほしい。
エゾノサワアザミ
ホザキシモツケ
エゾノサワアザミ
9:10頃 湿原テラス
湿原入口から、あまり高低差のない道を進むと、何か所の浅い渡河を経て、湿原の始まりに近い木造のテラスに着く。なお入口を含め渡河が設けられているのは、登山靴に付着する外来種の種子等を湿原に移入しないためのものである。最後の渡河地点にはブラシも掛けてあるので、登山靴の洗浄は念入りに。
ここから木道は環状に設置してあるが、時計回りに進むよう指示されている。指示に従うように。
いくつもの池塘
雨竜沼湿原・ペンケペタン川の流れ
11:00頃 湿原出口分岐→11;20 雨竜沼湿原展望台
雨竜沼湿原展望台分岐
分岐から木道を進むと、程なくてして急勾配の階段を登る。その先は枯れササを踏んで進むことになる。枯れササに覆われて全く地面が見えない登山道に、ひっきりなしに雲がかかる南暑寒岳山頂、それに尽き果てた体力を考慮し、ここで撤退することにした。
雨竜沼ゲートパーク→雨竜温泉→旭川
行きは不安極まりないダートと舗装の連続道も、帰りは存外楽なものだ。しかし雨竜沼ゲートパークを発ったのだ13:00過ぎなのに、未だ対向車(これから向かう人)がいるのには驚いた。この時間からで大丈夫か…?
とまれ、雨竜沼湿原探訪のリベンジは、かくてなされたのである。
なお雨竜沼ゲートパークで前述の環境保全費500円を支払うと、雨竜町内で使える様々な割引券を貰える。これを使うべく雨竜温泉に行ったが…この券が無ければ、秩父別・北竜の温泉施設に行った方がマシなレベル。格安を狙うなら当温泉へ。
*1:寝具無し・自炊・板の間4部屋相部屋