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生存欲求

異世界居酒屋のぶ』を読んでて思うのは、皆美味そうに食べてるなぁ、ってこと。
勿論作り手側の描写もあるが、それは"あの目的"に対する研鑽の課程の物語。"あの目的"とは、一貫してこういうこと。

ふと思ったんですよ
昼間に色々 大変なことがあっても
夜ここで美味しいもの食べて
お客さんが幸せそうな顔をしてくれる
これって とても いいことだなぁって

異世界居酒屋『のぶ』」

本当にそう思う。
だが、実はここには極めて重要なことが含まれている。
「飯を食う」とは「生き残る」為に必要不可欠なことである。
当たり前だって? うむ、その通り。当たり前の話をしている。
では、"それが当たり前でない事態"とは?
鬱状態とは、単に"やる気が無い"状態ではない。「食欲が無い」「食べたくない」というのは、生存意欲の崩壊の兆しなのである。実際経験しているからわかる。本気で"食事を摂る意義を感じなくなる"*1。もう一度言う。鬱状態とは"サボり"ではない。"生存意欲の放棄"という重大な事態になっている、それの予兆が「食欲が無い」なのだ。
一転して、高齢者の「食欲が無い」。「年だから仕方ないねー」なんていう甘い考えだと痛い目を見る。上記の異常事態でもなければ、基本的に生命と言うものは「まだまだ生きていたい」なのである*2。今回の「食欲が無い」とは「食欲を失わせる何らかの危機に晒されている」という予兆なのである。その原因が加齢によるものなら、まぁ仕方がないとしか言いようは無いが、"そうでないならば"まだまだ生きていけるチャンスを逃したことになる。
高齢者の「食欲が無い」は、それ自体が異常事態であることを肝に銘じよ! と、当科に来た研修医・医学生には話している。

どんなに大変な目にあっても、旨い飯で笑顔になれるなら、生き残れる。
飯が食えぬなら、それが最早異常事態だと心得よ。

でも、どうせ食べるなら、旨い飯のほうが、いいよなぁ。ねぇ。

*1:経験ついでに言うと、鬱が酷くなると勃たなくなる。笑い話でなく、生命の大前提である「子孫を残す」ということすら放棄する、ということである。要は"生命を放棄する"なのだ。

*2:例外はある。

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