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臭み消しの功罪

緒言

今日も今日とて大好きな牛すじ煮込み。今日も牛すじを煮るのだ。
以前、牛すじ味噌煮を作ろうとして「大変おいしくないもの」が出来上がってしまったので、倦厭してしばらく醬油ベースの煮込みを作っていた。
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しかし、手本とするレシピを変えたら、途端に味噌煮込みが上手くなった。以来、味噌煮込みばかり作っている。
oceans-nadia.com
しかし、はたと思ったのだ。前者は牛すじを茹でるのに生姜と青ネギを入れている。しかし後者は入れていない。何故?

実験

今までの味噌煮込みはレシピに従って水で煮ていた。今回は灰汁をとった次の煮込みで生姜の薄切りを入れた。実は青ネギもあったのだが、冷蔵庫に入れていたのを忘れていた。
他は材料の分量に増減はあれど、レシピ通りに作った。


うんうん、対照群を設けるのは実に重要だ。しかし我が家には圧力鍋は一つしかないのだ。

結果


「うまい! うまい!」
…そりゃそう思わなければ何度も作る気にはならんだろう。
ただ。確かにこれは「食べやすい」。使っている具材が具材だけに油っこいのは「それが仕様です」だが、"何かが消えた"。それを肉の臭みというのだろうが…。
これも一つの味覚なのではなかろうか。"野趣"とてもいうような。生姜で茹でた牛すじは、上品とまでは言わないがいわば"一般受け"であって、"野趣"が無くなった気がする。

考察

おそらく、前者の醤油ベースでは、その"野趣"に負けるので生姜と青ネギが必要なのだ。しかし後者は味噌という最強の調味料があるので十分臭みを押しつぶせる。しかし仄かに残る"野趣"が、風味を引き立てるのではないだろうか。
羊肉のスープで似たようなことがあった。
terra-khan.hatenablog.jp
羊肉など牛肉より数段"臭い"。それゆえニンニクやブラックペッパー、岩塩で漬け込んでおいたのだが。いざ作ってみたら"味にインパクトが無い…"。"臭み"というが、それもまたその肉の風味なのではないだろうか。
勿論、好みと程度の問題であるが。上記の"肉の臭み"は俺は好きだからこそこう言うのであって、母は羊肉の臭みは大嫌いである。ラム肉の串焼きを頬張る俺に「アンタほんとゲテ物好きねぇ」と言ったくらいに。「臭みもまた食材の風味よ。あとはその加減を知れ」と結論づけた。

だが。トド肉、お前だけは駄目だ。「おにぎりあたためますか勢」を沈黙させたお前だけは。食っている時「俺は野獣だ! 野獣になったのだ! 肉を貪る野獣だ!!」と思わせた、今のところ唯一の食材。アレに比べればカエル肉は"小さすぎて食いにくいチキチキボーン"だし、エスカルゴも"おかで生きてるツブ貝"に思える。というか、こいつらは美味いのだ。だが、トドだけは…。

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