「メディアミックス」という言葉がある。
元々は広告用語で、媒体を問わず(テレビ、新聞、ラジオ、インターネット)広告を行う手法のことであるようだ。しかし「小説・マンガなどのコンテンツを原作としてドラマ化・映画化・ゲーム化などさまざまなメディアに展開することで売上を伸ばす手法」にも展開した意味をもつ。
何が切っ掛けでそれを読もうと思ったのか忘れてしまったが。『ミステリと言う勿れ』を「めちゃコミック」版で読んでいたら、実写ドラマ化したので、視聴している。実況でtwitterを見ているが、やはり「原作とここが違う」というtweetもちらほら。まぁ、気持ちは分らんでもない。しかし俺はこう思う。
原作に何もかも従う必要はない。#ミステリと言う勿れ
— Terra Khan (@DrTerraKhan) January 24, 2022
原作が大好きだ、素晴らしいものだと思うからこそ、改変されるのを忌避する気持ちは、分かるんだ。しかし作品を楽しむのは"経典を読む"のでもなけりゃ"原理主義者になる"のでもない。漫画なら漫画なりの、アニメならアニメなりの、実写なら実写なりの、その映像媒体だからこそ可能な表現と、その楽しみ方があると思うのだ。小説で通用したことが実写では上手くいかないこともあるだろう。製作上の時間的制限なり経済的問題もあるだろう。それでも、その原作の本質を尊重し、数々の制限の中でもより良い作品を見せてくれるなら、"原作に忠実である必要はない"と思うのだ。
ただし。
これだけは拒否権を発動する。殊に実写に多いのは残念なることだが。"原作が人気だからアニメ化/実写化すれば手抜きしても視聴率稼げるだろ"という下卑た考えが透けて見えるのには反吐が出る。