【捜索急ぐ】知床観光船 乗員乗客26人の安否不明、海保到着も手がかりなくhttps://t.co/xx5iEecnpq
— ライブドアニュース (@livedoornews) April 23, 2022
「船首部分が浸水している。沈みかかっている」と118番通報があった。海保は巡視船5隻、航空機2機を派遣し、ヘリ1機が午後4時半ごろに現場海域に到着したが、手がかりは見つかっていないという。
まず初めに。"知床の観光船"には2種類ある。知床半島西岸、斜里町ウトロを起点とするオホーツク海を航行するルートと、知床半島東岸、羅臼町の羅臼港を起点とする国後水道を航行するルートである。
前者のウトロ起点は2014年に、後者の羅臼起点は2019年に乗船している。2014年の旅行記は欠失しているが、2019年のはある。
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さらに言うと。2007年に初めて知床を訪れた時に、時化でクルージングが運航中止になったことがある。これはウトロ起点だ。だから2014年に"リベンジ"したのだ。
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そしてこの時に、ウトロ側は時化で運行中止だったが、羅臼側は凪いでいたので、乗ろうと思えば乗れたことに気づき、臍を嚙んだのだ。
さて、今回の水難事故は知床半島西岸、斜里町ウトロを起点とするオホーツク海を航行するルート上である。北海道本土と国後島、さらにそれらにある高い峰々に風が遮られ、どちらかというと国後水道の方が波浪が少ない。一方、ウトロはオホーツク海の荒波をモロ食らいするので時化やすい。
実は両者を起点とする観光船・クルーズ船の運営会社は共通なことが多い。そのうえ、羅臼側クルーザーの船長は"元漁師"がほとんど。ロシアから攻撃される境界線を認識している上に、獣道ならぬ海底の地形からなる"魚道"(イルカやクジラは魚をエサにしているので、必然ここに集まる)まで知り尽くしている。さらに、羅臼港起点のクルージングを運行する4社は、競合していない。クソデカ知床半島でヒグマが出現する機会、大海原でイルカやクジラに遭遇する機会は、ごく稀なのだ。なので、4社のクルーザーが別々の航路を進んでも、そのうち1つの船が目標を確認したら、他の船にも連絡されるようになっている。地元漁師の情報も得ているようだ。いわば"漁をしない漁船団"なのだ。
で、だ。最大の疑念は。
(前略)知床遊覧船は各社より早くスタートし、23日が今年の運航の初日だったという。
斜里町のウトロ漁業協同組合の話では、23日は現場周辺の海では波が高く、漁に出た船は午前中に港に戻っていたという。
(後略)
…さては、誰とも連携をとらなかったな?