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日々の戯言、写真、旅行記、好きな音楽、格言、Minecraftプレイ記録

Operation Carboniferous day1

Prologue

事の発端は、先日の青森の旅である。
terra-khan.hatenablog.jp
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その話をしたら、とある方が「昔青森かどこかで舟下りしたような記憶があるんですけど…」
え? 青森で舟下りってあったっけ? スマホで検索してみたら…「それ、猊鼻渓じゃない? 俺知らんかったけど」
「あ、それ! それです、きっと!」「でもこれ、岩手だぞ?」「あー、そうなんですねー…」
…ん? 待てよ…近くに鍾乳洞がある。この渓谷も石灰岩台地を河川が削ってできた…岩手県北上山地南部…あー、うん。
「ゆこう」
そういうことになった。

一ノ関→猊鼻渓

JR一ノ関駅で降りて駅レンタカーで車を借りる。結構急に決まった企画なので、主目的は猊鼻渓(JR一ノ関駅の東側)だが、経由地、宿泊地が厳美渓・一ノ関温泉郷(JR一ノ関の西側)という、効率的とは言えない経路なので、公共交通機関を使わないことにした。いうて20kmも離れてないし。

猊鼻渓

到着した途端に、直上を渡るJR大船渡線に「ポケモン列車が通ります」というアナウンスが。そりゃ撮るさね。

もうね、側面がピカチュウでいっぱい。
まずは昼飯。

猊鼻渓船旅

昼食後に猊鼻渓名物「舟下り」に乗る。…が、実は"下らない"。乗り場の直下に砂防ダムがあるので、下れないのだ。

実はここ、日本で唯一、船頭が棒で漕いで川を"上る"船なのだ。そのくらい流れが緩やかということ。長瀞ですら"下り"というのに。
乗船して、出発。




木材運搬の跡


ここだけ木が生えていない。切り出した木材を川に落とした後だという。



遥か見上げる岸壁の上の松に、鷹か鳶の巣がある。わかりますか?



岩の割れ目から湧き水がでて川を涵養している。

毘沙門堂


右岸の洞穴に祀られる毘沙門天像。その前の賽銭箱に硬貨を投げ入れて入ったら効果音が出る仕組み。ちなみにこの乗船者は全員投げ入れに失敗しました。私はそもそもやってません。





女岩


側面が「女の横顔」に見えるのでそう言われているらしいが…船に乗っている時にはさっぱり分からず。帰宅して写真を見返してみて、「あー、言われてみれば…」


この先の緑色のテントの付近で着岸。観光客は上陸して、もう少し奥まで歩く。

振り返る。このあたりが、猊鼻渓の広告・パンフレットでよく使われる場所。
上陸して、奥へ進む。

川面に錦鯉。

鯉だか鮒だかわからないものがいる。

来た道を振り返る。

猊鼻渓最深部。川べりに立って何をやっているかというと…

この穴に石を投げて入ったら幸運が訪れる、と言われているからですな。なお投げ入れる石は有料です。私はそれどころじゃありません。

少し離れて撮影。超広角レンズで撮影しないと入りきらない程の高さの絶壁! 90m程はあるとのこと。これほどの厚さの石灰岩、いったいどれ程の時が経過すればここまで厚くなるのか…
ちなみにここまでが、渓谷の一番深い場所。
www.web-gis.jp
一足先に船着き場に戻りながら、撮影する。


崖の中腹に穴が。さらに深くなればいずれ鍾乳洞になるのだろうか。

上陸時間は約20分。

手前の船が乗ってきた船。奥の船は後から聞いたが台湾からの団体観光客だったそうで、上陸せずに帰って行った。「?」と思ったが、この船旅、往路約30分、上陸・散策約20分、復路約30分の合計約90分なのだが、「60分で済ませて欲しい」という要望で上陸時間を省略したらしい。もったいない。まぁ、旅には色々ある。
とまれ、再乗船して帰る。

エサくれると思ってカモが寄って来る。俺は買ってないよ。


鳶が舞う


烏を追っ払った鳶が上空を旋回している。通常レンズしか装備していなかったのでこれが限界だが、縦しんば望遠レンズを装備していたとて、高速で移動する目標を、揺れる船上から撮影するのは、難しかったであろうよ。


船旅も終わりに近づき、船頭さんが舟歌を披露するのが、ここのしきたり。いや、マジ上手い。両側の崖の反響がコーラスになって、実に素晴らしい。
こんなことができるのは、この船の動力が人力であり、エンジンを使っていないからだ。静かに船旅を楽しめる。実に贅沢なことではないか。

造船所


船着き場に近い河岸にある造船所。どの船も全部木造。FRP*1は使わない。せっかく来てくれたのだから、木造に拘る。しかし木造だから、20年使えればいい方。新造しているとのこと。

猊鼻渓厳美渓

JR一ノ関駅から来た県道19号をとって返し、県道14号を介して国道342号を西進。天工橋を渡って駐車場へ。

駐車料金300円。高くはない。
さて、ここからギリシア文字のβのように歩く。まずは通過した天工橋から北西の上流を望む。

対岸を南東に進んで河岸近くに降りる。

シャッタースピードを短くするとしぶきが写るが

シャッタースピードを遅くすると流れが流線形になる。
どちらが良いかは、好みによるよなぁ。

両岸の岸を見ると、穴が。

甌穴おうけつ」という。川底で渦巻いた水流のせいで中心に流れ着いた小石がスピンしてドリルのように穴をあけた結果である。
我が郷里の旭川にある神居古潭にも、甌穴はある。

御覧場橋


厳美渓の東の端にかかる吊り橋、御覧場橋。

揺れる。めっちゃ揺れる。上下に揺れるのは我慢できるが、左右に揺れるのは止めてぇ~

でも撮影する。

この橋から東は穏やかな流れ。
南岸に渡り北上する。レストハウスや駐車場を通過し、厳美渓の名物地点へ。



空飛ぶ団子

厳美渓名物、「空飛ぶ団子」。
対岸の団子屋から、渓谷を渡って団子が届く。

ここからさらに北西に歩くが…想像以上に長かった。

長者滝橋からの厳美渓

道は一旦河岸を離れ、一関造園のある交差点を右折し、(株)明国堂の前を過ぎて、ようやく長者滝橋に至る。


下流を望む。
北岸に戻り、駐車場へ戻る


縁の水たまりにミズバショウが咲いているが、倒れてgdgdである。

かっこうだんご


先ほどの「空飛ぶ団子」の送り元はこちら。しかしこちら側の窓口は閉まっているという。

天工橋からもう一度



厳美渓→「亀の井ホテル 一関」

厳美渓から程なくして到着する。レンタカー付属のカーナビで出なかったのだが、ああ、元「かんぽの宿」なのね。
kamenoi-hotels.com

トラベルデータ

  • 公式webの有無: あり
  • 公共交通アクセス: JR一ノ関駅西口からの送迎バスあり(要予約)
  • バリアフリー設備の有無: あり
  • トイレ・洗面台: あり
  • 暖房設備: セントラルヒーティング・自己調節式
  • 食事
    • 場所: 大広間(仕切り無)
    • 客室への変更の可否: 不可
    • 形態: 夕飯はコースメニュー
  • 朝食
    • 場所: 大広間(仕切り無)
    • 形態: バイキング形式
  • 温泉・浴室
    • 温泉: 源泉 (カルキの臭いがきつすぎる!)
    • 泉質: ナトリウム-塩化物泉(低張性弱アルカリ性高温泉)
    • 日帰り入浴の有無: あり
    • 浴槽の広さ: 内湯は標準
    • 共用ボディーソープ・シャンプー: あり
    • 露天風呂の有無: あり
    • サウナの有無: なし
    • ロッカーの完備: あり

内装は綺麗に仕上がっているが、室内電源は鍵の棒を刺さないといけない昔ながらのシステム。


夕食で日本酒の種類が多いのはさすがだが、だからこそこれに憤慨したんだよなぁ。

*1:fiber reinforced plasticsの略

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