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母なる大地よ、神々の庭よ、我らを受け入れたまえ

オルクセン王国史」。これは素敵だ。大好きだ。
稚拙なれど、2次SSなど書いてみたのだ。
terra-khan.hatenablog.jp

で、書きたいという衝動に駆られても、未だ「コンセプトはあっても"文章が降りてこない"」のがある。
まだコミック版にも、小説版にもなっていないので、ネタバレしないように。

ハンス・アルテスグルックは無事復員できたが、そうでない"事例"を知っている。
杉本佐一だ。
彼は「ゴールデンカムイ」の主人公の一人(アシパは"ヒロイン"ではなくてもう一人の主人公)。日露戦争の英雄なのだが、あれやこれやあって、物語の主人公になる。が…。
第100話「大雪山」でさ、

「戦争のときも ロスケは俺たち日本人とは違って苦しまずに死ぬはずだって…
戦場では自分を壊して別の人間にならないと戦えない
俺たちはそうでもしなきゃ生き残れなかったんだ」
「みんな元の人間に戻れなかったのか?」
「戻れた奴もいただろうさ
故郷に帰り 家族と過ごす時間の中で
元の自分を取り戻せるのかもな

日本に帰ってきても元の自分に戻れない奴は
心がずっと戦場にいる」
(中略)
「杉本はオソマ*1以外になにが好きだ?」
「食べ物? 干し柿かな…?」
「なんだ? それ」
「そうか…北海道には柿の木が無いんだっけ
食べると渋い柿の実を乾燥させたものさ 干すとすごく甘くなるんだ
もう何年も食べてないな 最後に食べたのは… 戦争へ行く前だ」
「戦争から帰った時に食べなかったのか?」
「春だったから 無かったんだよ」
「そうか…杉本も干し柿を食べたら 戦争に行く前の杉本に戻れるのかな」

「すべてが終わったら…杉本の故郷へ連れて行け
私も干し柿を食べてみたい いいな? 杉本」

野田サトルゴールデンカムイ』第100話「大雪山


ここが白銀一色に染まる中、エゾシカの中*2で2人はこんな会話をしていたのか…と、思ったのだ。

*1:アイヌ語で「大便」。ただし杉本が持参した味噌を、味噌を知らないアシパがそう呼んでいる。ちなみに現在これにあやかって北海道各所で「食べていいオソマ」なるものが販売されている…。旭地本でもだ!!

*2:文字通り

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