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Operation Ohrin Re:vise day5 "秋田駒ヶ岳"

秋田駒ヶ岳、登りました!

秋田駒ヶ岳へ!

いや、正直言うとギリギリまで迷ってたんですよ。朝起きたら曇ってるし。「SCW」見てもなんとも言えない感じ。なので、もうどうでもいいや、とばかりに7時前まで寝てたんですわ。そしたら、空が明るくなってきたじゃないか! ええい、ままよ!
「いこう」
そういうことになったのである。

「アルパこまくさ」から「駒ヶ岳八合目」へ

大慌てで荷造りし、先に車に荷物を詰め込んで、朝食会場に行って小さいチョコパン2個、フルーツポンチにヨーグルトをかけて*1、10分で平らげる。あとリンゴ酢ドリンクも頂く。チェックアウトして、車で「アルパこまくさ」駐車場に向かう。

アルパこまくさ


駒ヶ岳8合目までは県道127号が走っているが、日中はマイカー侵入禁止(確か6時30分から規制されるので、それ以前に上った車がないわけではない)なので、「アルパこまくさ」から「駒ヶ岳八合目」までは羽後交通シャトルバスを使うことになる。年度によって運行期間と時刻が変わる可能性があるので、利用される方は都度調べてほしい。なお、古いデータでは「アルパこまくさ」から「駒ヶ岳八合目」まで片道630円になっているが、現在750円に値上がりしているので注意。運賃支払いは降車時現金払い…よりは、「アルパこまくさ」で往復分のチケットを購入するか、タッチ決済可能なクレカで払うか、Paypayなども使用可。

アルパこまくさから望む田沢湖


ともあれ、「アルパこまくさ」8:17出発のバスに間に合った。登山なぞ、登頂開始が早いに越したことはない。

駒ヶ岳八合目→片倉岳展望台

駒ヶ岳八合目から望む秋田駒ヶ岳(男女岳)


中央左のピークが、目的の山頂秋田駒ヶ岳(男女岳)。進むは「新道コース」。は外輪山の裾野を反時計回りに少しずつ登っていく。

ハクサンチドリ

ハクサンボウフウ

ヤマハンショウヅル

マルバシモツケ

カラマツソウ

硫黄鉱山跡


ここから阿弥陀池までつながる"旧道"があったのだが、現在途中で崩落し使用不可。地図で点線になっている。まぁ、こんな岩むき出しのところ、登りたくはない。

駒ヶ岳八合目を眼下に望む


最初の出だしがきつい。体のモードが変われば少しは楽なのだが、最初の30分ほどは息は切れるし滝のような汗が出る。
が、あれは!

ウソ (メス)

ウソ (オス)

ウソ (メス)


巣作りに使うのだろう、枝を咥えている。
ザックの容量の都合上、450mm望遠レンズはパージしているので、標準レンズ105mmで無理やり撮った。挙句絞りをそのままf/8にしていたのでISOが高くなってしまい、画像が荒いったら仕方がない。とはいえ、縦しんば望遠レンズを持ってきていたとて、換装する暇はくれなかったろうけどな。
ともあれ、野鳥が撮れたのでちょっとテンション上がる。しかもウソを撮影できたのは今回初。やったぜ。

オトギリソウ

片倉岳展望台→阿弥陀池

片倉岳展望台


まず最初の休憩地点、片倉岳展望台に到着。最終目的地の男女岳を望む。

片倉岳展望台から裾野を望む


ここからは田沢湖を見下ろせるはずなのだが、曇ってさっぱり。
このあと、道がかすむくらい曇って肌寒くなったりしたので下山も考えたのだが、考えている間に晴れたので登山続行。

マルハシモツケ

ミヤマキンバイ


ミヤマキンバイが登山道の下に咲き誇っている。

男女岳を望む


裾野をゆっくり高度を稼ぐ道なので、いつまでたっても頂上に近づかないもどかしさを覚える。

エゾツツジ

ニッコウキスゲ


花の美しさに支えられながらヒーコラ登って「もうむりぽ」と思った矢先に、先に登っていた人の歓声が。
おお、これはすごい。

ニッコウキスゲの群落


坂一面に咲き渡るニッコウキスゲ。これはすごい。

ミヤマキンバイ


ミヤマキンバイも負けじと道端に咲き誇る。
実は、ここまできたら阿弥陀池まで、もうきつい登りは無いのであった。

ニッコウキスゲと男女岳


先の群落の反対側、男女岳にもニッコウキスゲは咲く。

コバイケイソウ


次の主役はこちら。

木道を行く

ミヤマリンドウ? (中央の青い花)


…じゃないかと思うんだが。

阿弥陀池までもう少し

エゾツツジ


とここで鳴き声が。あ、岩の上にいた。でも遠すぎる…。

ツグミ?


これは望遠レンズがあったほうがよかったな。
さて、これまた別の登山客から「これってエーデルワイスじゃない? ♫エーデルワイスエーデルワイス
ほうほう。

ミヤマウスユキソウ


正確には「エーデルワイス」は「セイヨウウスユキソウ」であって、日本には生育していない。日本に生育している同属の花はいくつかある。分布域から考えると「ミヤマウスユキソウ」と思われるが、どうだろう?

男岳


先ほどから右手に見えていたのは男岳。

阿弥陀池


ようやく到着。

阿弥陀池→男女岳

阿弥陀池の西の端に到達。計画ではここから男岳に登るつもりだったが…ガレてるなぁ。ガレを登る体力気力はもう無かったので省略。阿弥陀池南岸を歩いて東の端「阿弥陀池避難小屋」を目指す。

阿弥陀池南岸から男岳を振り返る


阿弥陀池避難小屋で小休止して、最終地点である男女岳に挑む。

男女岳中腹から避難小屋と横岳尾根を望む


が、もう体力を使い切っていたので、少し上るたびに小休止を入れることに。日頃の運動不足が祟っている。
しかも今見えている、左側の尾根が帰り道なのだ。

男女岳中腹のミヤマキンバイとエゾツツジ


荒地にも美しい花は咲く。

エゾツツジ?


にしては小株のような…?

男女岳中腹から避難小屋と横岳尾根を望む


かなり登ったぞ。

男女岳山頂(秋田駒ヶ岳最高峰)


後でも登場するが、秋田駒ヶ岳は複数のピークを持つ複合火山。最高峰はここだが、男岳を含め、まだピークはたくさんある。まぁ、今回はそんなのを制覇する余裕はない。まずは登頂を祝おう。

男女岳山頂から北側を望む


雲で隠れている下に、登山口がある。駒ヶ岳八合目から男女岳のピークの右側に見えていたのは。この肩。

男女岳山頂から東側を望む


中央の植生のないピークが、帰路途中の「焼森」。その先に雫石町盛岡市のある盛岡盆地が見える。

男女岳山頂から阿弥陀池・横岳・男岳を望む


男女岳は絶好の展望台だ。右のピークが男岳。そこから続く尾根のキレットの向こう側に見えるのが女岳。続く尾根「馬の背」からピーク「横岳」に至る。その下に雪渓、そして避難小屋と阿弥陀池。ああ、実に美しい。
といっても虫はうるさいし、長いしていても仕方がないので登頂証明のセルフィーだけスマホで撮っておいて、そそくさと下山。登るのにはあんなに苦労したのに、降りるのはあっという間なんだよなぁ。

再び避難小屋へ


男岳を登る気力はなかったが、せっかくなので阿弥陀池は一周しておく。

阿弥陀池北岸から望む男女岳



我ながらよう登ったわ。

阿弥陀池→横岳→焼森

まぁ、時間もあるので阿弥陀池避難小屋でカロリーメイトゼリーをチューチュー吸ったら、帰路へ。
帰路といっても、まず尾根に取りつかなければならない。

雪渓


男女岳から見えていた雪渓。結構大きいな。

横岳尾根から阿弥陀池避難小屋・男女岳を望む

雪渓


さらに高度を稼いだ。大きいな。

横岳尾根から阿弥陀池避難小屋・男女岳を望む


尾根に取りつく間際。避難小屋が遠い。
で、尾根の向こうは別世界だった。

女岳とムーミン


尾根の南側は急に下り落ちて、向こうの火山丘「女岳」までが深い谷になっている。木道があるのがそこ。通称「ムーミン谷」。

小岳・女岳・ムーミン


女岳の左側には小岳があるが、なんと美しい火砕丘でしょう! スコリア丘なのかな?

女岳


いつか行ってみたいものだ。

小岳・女岳

小岳・女岳・ムーミン

横岳尾根から望む阿弥陀池避難小屋・男女岳

横岳山頂


ここから南側の尾根「大焼砂」を経て、先ほどのムーミン谷に降りることもできるが、当然そんな余力はない。北側の「シャクナゲコース」から、駒ヶ岳八合目へと帰還する。

コミヤマハンショウズル

焼森近く


見ての通り、さんざん虫がうるさかった樹林帯は全くなくなる。地熱のせいか?

焼森山頂


今回の最後のピーク「焼森」。

焼森から盛岡盆地を望む

焼森から望む男女岳・男岳・阿弥陀池避難小屋


標高としては阿弥陀池の方がここより高いのか。

焼森から駒ヶ岳八合目を望む


実はここまで来るとゴールが見えている。

焼森から北東側を望む


このまま焼森を降りて尾根をたどれば乳頭山に至る。その先、右上方に雲に隠れているのは岩手山。今回の旅では終ぞ全容を見せてはくれなかったがな。

焼森→駒ヶ岳八合目

ここからが大変だった。まずは焼森からの下り。砂礫地帯なので滑る。北海道旭岳の裏側の火山灰地をズズと滑るのに近い。このまま滑って加速したら死ぬぞ?
とまぁ、冷や汗かきながら、駒ヶ岳八合目と乳頭山への分岐に至る。ここからもかなり急な下り坂が続く。道は整備はされているのでガレ場を降りるほどの恐怖感はないが…登山はだいたい下山時に事故る。十分気を付けないと。
で、一旦沢に降りることになる。


これ、さっきの雪渓からの水。

シャクナゲコースから阿弥陀池避難小屋を見上げる


沢に降りたということは、登り返しがある。
さらに恐ろしいのが、実はこの後鎖場1カ所とロープ場2カ所がある。まぁ、登山に慣れている方であれば、どうという程度ではないが…「聞いてないよぉー」という往年のギャグをかましたくなるのである。

下山

13時過ぎに下山。ちょうどバスが来ていたところだが、早くに下山しても暑いだけだし、マジで少し休みたかったので、次のバスに乗ることに。

「アルパこまくさ」→県道127号→国道341号→玉川温泉

「アルパこまくさ」に戻った。暑い! いや、山の上も暑かったけどさ。なんなのだこれは!
さっさと登山靴を普通の靴に履き替えてザックを積み込み、車のエンジンふかしてクーラーで涼みながら、昨日温泉に上ってきた県道127号を下る。田沢湖に向かう一歩手前の交差点で右折し、国道341号を北上する。
この道は新玉川温泉に向かう際にバスに乗って通った道だ。しかし過去2回とも新玉川温泉に行ったのは冬季。夏に走ると、印象がかなり違う。…どころじゃなかった。「あれ、こんなに遠かったっけ?」。田沢湖駅を出発して新玉川温泉まで、そんなに時間はかかってなかった記憶だったのだが、いざ自分で走ってみると、長い、長い。途中崖下の隘路だったり、工事で片側通行だったり。手前で運転してるのと、人任せに単に乗っているだけでは、こうも印象が違うのだな。

玉川温泉

www.tamagawa-onsen.jp
新玉川温泉は過去2回行ったが、玉川温泉は初*2新玉川温泉への分岐より国道をさらに進んだところに分岐があるのでそこにはいるのだが…超急勾配の下りヘアピンカーブ。マニュアルモード1速にしないとやってられないぞ。
ともあれ、谷底にある宿に到着した…が、まず係員に「宿泊ですか?」と尋ねられるので「本日予約の〇〇です」と答える。インカムで予約を確認しているらしい。「本日1泊でご予約ですね。この先でUターンして玄関前に駐車してください」。ん? どういうこと? ともかく指示通りにする。で、玄関前で停車したら「ではここで荷物を降ろして頂いて、この坂の先に係員がいますので、そちらに駐車してください」と指示され、「駐車許可証」をもらいダッシュボードに置き、先ほど通り過ぎた場所に戻る。ああ、ロープの内側に車が駐車していると思ったら、これだったのね。玄関からそれなりに上り坂の先なので、荷物が多い場合は玄関前で予め降ろしておかないと、地獄を見るわな。
あれ、帰りはどうするんだろうな?

*1:宿泊先でよくやる

*2:冬季は営業していない

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