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Operation Ohrin Re:vise day7 "溶岩原を往く"

前回雨に降られた「八幡平」。リベンジなるか。…ということで、もう1日予備日を設けた。まぁ結果としては、昨日曇空ながら散策を達成し、今日も今日とて八幡平山頂レストハウスは霧の中。ではどうしようか?

後生掛温泉→県道23号「八幡平アスピーテライン」→松尾八幡平ビジターセンター

結局昨日と同じ八幡平山頂レストハウスは霧の中。予備日が全く役に立ってない。そのまま岩手県側に降りることにした。

源太岩

岩手県側には地熱発電所が散在していて、事前に申し込めば見学可能なところもあるようだが、1週間以上前からの申し込みだって。難しいなぁ。

松尾八幡平ビジターセンター



まずはここで休憩。ビジターセンターとしては秋田側の「八幡平ビジターセンター」と対をなす…はずなのだが、どうにもこっちにも"熱量"を感じない。とはいえ、ここのミニ図書館にあったとある書籍を、後に見ることになるのだが。

松尾八幡平ビジターセンター→県道23号→「レストラン こかげ」

県道23号を進んでいくと、県道212号(のちに松川温泉に至る道)の分岐を左折し、しばらく直進する。その先にあるのが今回のランチの目的地「レストラン こかげ」。

レストラン こかげ


「ラムステーキ定食」を頼んだ。


これが食べたくて来たのだが、もう申し分はない。ほかにもメニューはたくさん。ちくしょう、あと5回くらい来たいぞ。あと、コーヒーにも一言あるらしい。1杯頂いた。
開店時間に合わせて来たからすんなり着席できたが、店を出たころには駐車場は埋まってた。ライダーバイクも唸ってたあたり、ここ、かなり有名店なのでは?

「レストラン こかげ」→県道38号→「八幡平市 松尾鉱山資料館」→県道38号→県道223号「岩手山パノラマライン」→焼走溶岩流

「レストラン こかげ」から県道38号を逆走し、「八幡平市 松尾鉱山資料館」に到着。

八幡平市 松尾鉱山資料館


内部資料撮影禁止につき、建物だけの撮影になった。
展示されているのは鉱山に働く人々とその生活、そして閉山後の町の衰退…という、まぁ北海道の炭鉱町の記念館でよく見たもの。まぁ、正直に言うと、そういう郷土史にはあんまり興味はない。
しかし鉱山の地下に穿たれた縦横無尽どころか3次元に展開する坑道模型には、やはり燃える萌えるものがある。それだけは写真に撮りたかった。誰かMMDでこれ作らないか?
もう一つ燃えたもの。それは今も続く鉱山から流出する排水処理のこと。鉱山が閉山しても坑道から排水は出続ける訳で。その鉱水には鉄やヒ素を多量に含み、またpH 2と強酸性なのでそのまま河川に流すわけにはいかない。なので処理が必要なわけだが、中和するのに用いるのは炭酸カルシウムだが、鉄やヒ素を処理するのに使用されているのが、なんと「バクテリア」。このバクテリア

Fe2+→Fe3++e-
と鉄を酸化させて得られる電子をエネルギー源にして生きている。この反応の過程でヒ素も酸化が進み鉄とともに沈殿してしまう。これで鉱水から鉄とヒ素が除去され、河川に流されるのだ。
なお、この鉱水処理の展示・資料も撮影はできないが、その処理を行っている「独立行政法人 エネルギー・金属鉱物資源機構(JPGMEC)」のパンフレットは、資料館の職員に依頼すれば無料で提供してくれる。

焼走り溶岩流

先の十字路に合流し、県道・「岩手山パノラマライン」を走る。「岩手山焼走り国際交流村」を少し過ぎたところに、トイレのある駐車場がある。ここに車を止める。

焼走り溶岩流


焼走り熔岩流とは、岩手山中腹から流出した溶岩流が冷えて固まった岩原(溶岩原)のこと。享保年間の噴火によるものらしいが、旧来は1719年(享保4年)とされていたが、近年の研究では1732年(享保17年)とする説もあるらしい。同じ溶岩原なら山梨県の富士の裾野「青木ヶ原」もそう。
terra-khan.hatenablog.jp

ただこちらは「青木ヶ原"樹海"」と呼ばれるように植生が回復している。一方こちらはまだまだ岩原のまま、植生は回復の途上。ということで、溶岩原から植生がどのように回復していくのか見られる場所として、国の特別天然記念物に指定されている。

焼走り溶岩流から岩手山を望む


ま、当の岩手山は全然姿が見えないんだけど。

ハイマツ?



しかし、溶岩原のど真ん中でも、根性で生えている樹木もあるわけで。しかし松類の種子が直接岩に根張ることはできない。岩に張り付く"先行者"がいる。

地衣類



岩のところどころが白くなっているのは、岩の変色ではなく地衣類が生息しているから。地衣類とは菌類(カビやキノコの一族)と藻類(シアノバクテリアなど)の共生体。これらが先駆者となり、岩の表面に有機物の層をつくり、そこに樹木の種が芽吹いて岩原に木々が生育し始める。溶岩原が森林に変わる一旦を垣間見られる場所なのだ。

焼走り溶岩流から望む八幡平


だだっ広い場所なので、遠くの山まで見通せる…が、先ほどまでいた八幡平は、ご覧のとおり。雲にすっぽり覆われている。

焼走り溶岩流から望む早池峰山?


…たぶん。
ともあれ、もうそろそろ焼走り溶岩流の遊歩道も終了。

岩手山


この旅では、終ぞ全貌を見せてくれなかったなぁ。

焼走り溶岩流の遊歩道は県道223号に合流。その手前に「展望台」と、その下に「宮沢賢治詩碑『「鎔岩流』」がある。

が、

焼走り溶岩流展望台


晴れていれば岩手山を望めるのかもしれないが、木々に遮られて溶岩原を見渡すことは不可能。

県道223号に合流した後は、駐車場目指してひたすら歩く。県道223号は歩道がないところが多いが、幸いこの展望台-駐車場間は歩道がある。

焼走り溶岩流→県道223号「岩手山パノラマライン」→県道212号→松川玄武岩→県道212号→松川地熱発電所→松川温泉「峡雲荘」

駐車場まで戻って車に乗り、「岩手山パノラマライン」を逆走し、松川温泉に至る県道212号に入る。その途中で寄るのが「松川玄武岩」。

松川玄武岩


県道212号から左手にダートの分岐がある。対向できない細いダートを下ると、数台分の駐車エリアと、川向うに見える見事な柱状節理。
…が、虫が多くてかなわない。撮影したらそそくさとその場を離れるを得なかった。実はこのころには、今回の旅のために買った「サラテクトクール」1本をほぼ使い切ってしまっていた。

防虫のしようがなかったのである。

松川地熱発電

県道212号に戻り、ヘアピンカーブの連続する急坂を登る。以前に松川温泉に来た時には冬で、タイヤにチェーンを装備したボンネットバスにゆられて、ここまで来た。こんなワインディングロードを登っていたのだな。
今回の宿「峡雲荘」の手前で、これまた舗装こそされているが細い分岐道を下る。さらにその先、松川を渡る橋の向こうに、松川温泉のもう一つの宿泊施設「松川荘」があるが、今回の目的地はこちら。日本で最初に営業運転を開始した地熱発電所「松川地熱発電所」である。

松川地熱発電



一番奥にある灰色の塔が「冷却塔」。
手前の建物の1階が「松川地熱館」というPR施設になっている(2階が事務室)。トイレあり。

松川地熱館



中はそれほど広くはない。使用された東芝製発電タービンの模型と、発電に用いる蒸気供給のしくみ、発電所の開発過程(画像がまさに昭和)、日本機械学会により機械遺産に認定された際に作成されたドローンによる発電所の上空撮影、の3編を動画で見ることができる。入口に、本当に細やかな売店があるが、発電所に関わるグッズは全くない。
私は要求する。地熱井も複数あり、それらがパイプラインでつながって発電等に至り、そこから冷却塔に至る、その発電所敷地内のジオラマを展示しては頂けないだろうか!!
こういうような。

松川温泉「峡雲荘」

今回の最終目的地。
kyounso.jp
県道212号を登っていけば、その行き止まりの手前で、この宿の駐車場にたどり着く。以前の冬に使った、ボンネットバスの路線バスの最終地点でもある。
一度泊ったことのある宿というのは、やはり安心感がある。


標高600m地点にあるので、下界のうだるような暑さから逃れられるのがいい。
また、ここの温泉の泉質は「単純硫化水素泉」だが、熱すぎないので、のんびり入れるのもうれしい。
で、見つけてしまった。

「エミシの国の アイヌ語地名地名解 <北東北三県版>」


結局風呂から上がってから食事までずっとこれを読んでいた。
最もTwitter(現「X」)でポストしたように、内容に懐疑的にならざるを得ない所もある。まず前文からして「騎馬民族征服王朝説」バリバリだし、「エミシ(蝦夷)=アイヌ」が大前提で話が進んでいるし、さすがにそこはアイヌ語語源じゃないんじゃない? というところまで語ってるし…とまぁ、ツッコミどころはいっぱいなのだが、面白いのは面白い。購入したいとも思ったが、Amazonでは在庫がないみたいね。
ま、当然全部読み切れるわけもなく。
そして今日も岩魚の骨酒。

明日はこの旅最後の夜。ではまた、明日。

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