それは、そういうものだ

SPY×FAMILY 4 (ジャンプコミックス)

若干のネタバレにつき。
4巻「MISSION: 20」より。
テロを起こそうとした大学生を捕縛して、主人公の上司が尋問する。

「おまえら 人を殺したことはあるか?」
「…」
「誰かに殺されたことは?」
「あるわけねーだろボケが!」
「砲撃で手足がちぎれたことは?」
「あ?」
「骨が砕かれる音を聞いたことは? 爛れる肉の臭いを嗅いだことは?」
「何言ってんだ ババァ」
「目の前で親兄弟が崩れた家に潰されていくのを見たことは?
  恋人の肉片が壁にへばりついているのを見たことは?
  飢えに飢えて木の皮にかじりついたことは?
  人間の肉を鍋で煮たことは?」
「」
「敵の人間性を否定し 殺し続け それでも しかし 復員後に心を病み
  後悔と恥辱に涙し ゲロを吐き 自ら命を絶った者が身近にいたことは?」
「ひっ」
「大学では『戦争』を学ばなかったようだな ボウヤたち?」

遠藤達哉『SPY×FAMILY 』

SPY×FAMILY 4 (ジャンプコミックス)