「歴史小咄」の第二弾。
- 平民から世界の主に成り上がった
- 前の政権を乗っ取ったり、他随分なことをしている割には、あまり悪く言われていない(朱元璋も劉邦と同じように酷い粛清をしているのだが、朱元璋の方が悪く言われている。徳川家康が“狸親爺”とか言われているのに、秀吉には…まぁ、“猿”くらいか。同じく政権乗っ取りをしているのにねぇ…)
- 奥さんが酷い
ちなみに、劉邦、曹操、織田信長、豊臣秀吉は皆「人材登用のエキスパート」であったのだが、その後の顛末が色々でこれまた面白い。
で、当の家康はというと、信長・秀吉の顛末を直に知っているからだろう、“乗っ取られ”対策のための“システム”を仕込んでいる。
- 当人の資質如何に関わらず、“長子が家督を継ぐ”(お家騒動は政権滅亡の常)(実はこの経緯で将軍になったのが3代徳川家光)
- 本家が断絶しても紀伊家・尾張家というバックアップを備えておく
- で、さらに幕府 VS. 天皇(朝廷)という事態になった場合に備えて、水戸家だけは天皇に味方するようにしておく(だから水戸家だけは将軍になれなかった…はずだった)
最後の項目がミソ。最後の将軍徳川慶喜は水戸家出身なのである。ではどうして将軍になれたかというと、8代将軍徳川吉宗が創設した一橋家に養子に出されたためである。名目上“一橋家”出身ということで将軍になった訳だが…果たして、引き継いだのは水戸家の“血”だけか? 幼少から叩き込まれた「水戸学」が、養子に出された後も影響しないと言えるか?