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長万部岳登頂記

花も終わり、紅葉もまだ。そんな時期の登山の話。

登頂記録

8:40 林道ゲート前

国道5号から二股らじうむ温泉へ向かう道道842号を進み、左折すれば温泉に向かうT字路をまっすぐ。やがてダートというか林道になり、ゲート前に駐車する。ここから暫く林道歩き。

林道の一部が崩落している。これでは車両通行止めになる訳だ。

アカゲラ


前の枝にピントが合ってしまった。失敗。

9:20 “長万部登山口”


以前までここまで車で入れたようだ。これまでの林道歩きで既にバテ気味なのに、「これからが本番ですよ!」というのはなかなかに堪える。

9:32 1合目道標

9:46 3合目道標


2合目道標が見つからなかった。

9:52 4合目道標


「七曲がり」と呼ばれる折り返しの続くのもここまで。

10:01 鉱山跡

鉱山跡から望む長万部


車両通行止めなのにここまで林道のような道が続いていたのは、ここが嘗て鉱山だったから。谷の向こうに、目指すピークが見える。

割れた「鉱山跡」道標


諸行無常

10:03 5合目道標


鉱山跡からすぐのところにある。
さて林道様の道はここまで。ここからは本格的な登山道だ。

(名称不明)

10:33 7合目道標


6合目道標は見つからず。稜線に出るまで、あと少し。

10:44 8合目道標


稜線上にいるはずなのに、イマイチ視界が開けない。
…が、その少しあとにいよいよ視界が開けた

長万部岳山頂付近から望む寿都町風力発電所

11:05 9合目道標


頂上まであと少しなのだが、すっぱり切れ落ちた崖、ロープを頼りに上る砂地の急斜面と、緊張を強いられる。

東面 鉱山川の急斜面


足を滑らせると多分10m以上滑落して死ぬ。

黒松内岳と黒松内-寿都湾までの展望


が、視界はとてもいい。こういうのが見たくて登ってきたのだ。

11:20 “最初のピーク”から望む長万部岳山頂


東方面に見晴らしの良いピークがあるが、本当の山頂は、もう少し先にある。あと少しだ。

11:34 長万部岳山頂


登頂! 『北海道夏山ガイド』の標準タイムから20分遅れだが、日頃の鍛錬不足から考えれば良しとしましょう。
しかし先ほどの“最初のピーク”*1と比べて低木が多く、見開けた「360度の展望!」とはいかない。

長万部岳山頂から望む狩場山塊


それでも低木越しに西を望めば遠くに狩場山塊が見える。『北海道夏山ガイド』には初夏の残雪頂く狩場山の写真がある。その時期にまた登りたいものだ。

広角レンズで撮影

望遠レンズで狩場山塊のズーム…とかレンズを換装している間に一部雲に隠れてしまった。

長万部岳山頂から望む“最初のピーク”


“本当の”山頂から望む“最初のピーク”。相互の間はこんな感じ。“最初のピーク”は西側に低木が生い茂っている一方、東側は鉱山川で崖になっている。

アゲハチョウ

(名称不明)

(名称不明)

11:40 下山開始

本当は山頂で昼食のつもりだったのだが、座ると全く視界が開けないので、先ほどの“最初のピーク”で昼食をとろうと思ったんだ。

山頂と“最初のピーク”の間のコルから見下ろす長万部岳東斜面


写真だといかに急斜面かイマイチ恐怖感が分からなくなるのが難点だ。

11:45 “最初のピーク”

“最初のピーク”から望む大平山

“最初のピーク”から望む黒松内

“最初のピーク”から望む長万部岳山頂と噴火湾方向

“最初のピーク”から見下ろす長万部岳東斜面


東斜面に地肌か露出した部分が線条にあるのでオプタテシケを思わせる勇壮な姿になるのだが、要は急斜面で雪崩か地崩れが起きてこの部分の植生が破壊されるから、こういう景色が出来上がるのである。如何に急峻な斜面であるかの証左である。
さて、景色を堪能したあと、腰かけて昼食を、と思ったが、近くに虫柱が。他にも虫が文字通り五月蝿すぎてやってられない。鉱山跡まで下ってから昼食をとることにした。

(名称不明)


こんな斜面にも健気に咲く花がある。

(名称不明)

要注意地点


知っていればどうということもないが、急斜面のザレ場を下ったあとのそのまま右に進むと谷へ真っ逆さまである。正しい登山道は左の矢印側。人間疲れてると何しだすか分かんないからね。
それはそうと、今回2人目の登山者が写っている。俺より先に車を停めていて、登りですれ違ったのが一人、この写真に写った、後にすれ違うことになるこの1人、かなり後にすれ違う2人組、今回確認できた登山者はこれだけ。やはりこの時期は登山者は少ないし、この山そのものが無名なのかもしれない。

紫陽花 @長万部岳登山道

苔むした登山道



5合目と7合目の登山道にやたら両側が抉れた箇所があり、そこは低木のトンネルで、まるで「苔の洞窟」や「樽前ガロー」のミニチュア版のようになっている。やはりこの区間は涼しいので、休憩にはいいのかもしれない…が、滑りやすいし、腰かけるにはいい感じの石はないので、なかなかうまくいかぬものである。

12:47 鉱山跡

鉱山跡に帰って来た。

鉱山跡から望む長万部


「あんなところから帰って来たんだなぁ」と感慨に耽りつつ、虫に邪魔されないこの場所で昼食を。

…が、美味くない。某社には悪いが。おにぎりの偉大さを感じた。

13:00 鉱山跡出発

後は林道を下るだけ…という簡単なものではなかった。如何せん、長い。体力を使い果たした身に、この長丁場はそうとうに堪える。「おかしい…緊張を強いられた登山道からは解放されたはずなのに…」。要は単純に、「飽きる」のである。
しかし精神的には余裕が出てきた。とにかくもう歩けば帰れるのである。ええい、何か写すものは無いか!?
で、気付いた。山頂での昼食を諦めさせた虫柱もあるが、この時期、やたらに虫が多いのである。

(名称不明)

(名称不明)

(名称不明)

モンシロチョウ? @長万部岳登山道

14:00 林道ゲート前

無事下山。さて、黒松内温泉で汗を流して帰りましょう。お疲れ様でした。次は、初夏に。

*1:正式名称が無いようなのでこの呼び名にしている

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