花も終わり、紅葉もまだ。そんな時期の登山の話。
8:40 林道ゲート前
国道5号から二股らじうむ温泉へ向かう道道842号を進み、左折すれば温泉に向かうT字路をまっすぐ。やがてダートというか林道になり、ゲート前に駐車する。ここから暫く林道歩き。
林道の一部が崩落している。これでは車両通行止めになる訳だ。
9:20 “長万部登山口”
以前までここまで車で入れたようだ。これまでの林道歩きで既にバテ気味なのに、「これからが本番ですよ!」というのはなかなかに堪える。
11:05 9合目道標
11:20 “最初のピーク”から望む長万部岳山頂
11:34 長万部岳山頂
登頂! 『北海道夏山ガイド』の標準タイムから20分遅れだが、日頃の鍛錬不足から考えれば良しとしましょう。
しかし先ほどの“最初のピーク”*1と比べて低木が多く、見開けた「360度の展望!」とはいかない。
長万部岳山頂から望む狩場山塊
それでも低木越しに西を望めば遠くに狩場山塊が見える。『北海道夏山ガイド』には初夏の残雪頂く狩場山の写真がある。その時期にまた登りたいものだ。
広角レンズで撮影
望遠レンズで狩場山塊のズーム…とかレンズを換装している間に一部雲に隠れてしまった。
長万部岳山頂から望む“最初のピーク”
“本当の”山頂から望む“最初のピーク”。相互の間はこんな感じ。“最初のピーク”は西側に低木が生い茂っている一方、東側は鉱山川で崖になっている。
11:40 下山開始
本当は山頂で昼食のつもりだったのだが、座ると全く視界が開けないので、先ほどの“最初のピーク”で昼食をとろうと思ったんだ。
山頂と“最初のピーク”の間のコルから見下ろす長万部岳東斜面
11:45 “最初のピーク”
“最初のピーク”から望む黒松内岳
“最初のピーク”から見下ろす長万部岳東斜面
東斜面に地肌か露出した部分が線条にあるのでオプタテシケを思わせる勇壮な姿になるのだが、要は急斜面で雪崩か地崩れが起きてこの部分の植生が破壊されるから、こういう景色が出来上がるのである。如何に急峻な斜面であるかの証左である。
さて、景色を堪能したあと、腰かけて昼食を、と思ったが、近くに虫柱が。他にも虫が文字通り五月蝿すぎてやってられない。鉱山跡まで下ってから昼食をとることにした。
要注意地点
知っていればどうということもないが、急斜面のザレ場を下ったあとのそのまま右に進むと谷へ真っ逆さまである。正しい登山道は左の矢印側。人間疲れてると何しだすか分かんないからね。
それはそうと、今回2人目の登山者が写っている。俺より先に車を停めていて、登りですれ違ったのが一人、この写真に写った、後にすれ違うことになるこの1人、かなり後にすれ違う2人組、今回確認できた登山者はこれだけ。やはりこの時期は登山者は少ないし、この山そのものが無名なのかもしれない。
紫陽花 @長万部岳登山道
苔むした登山道
5合目と7合目の登山道にやたら両側が抉れた箇所があり、そこは低木のトンネルで、まるで「苔の洞窟」や「樽前ガロー」のミニチュア版のようになっている。やはりこの区間は涼しいので、休憩にはいいのかもしれない…が、滑りやすいし、腰かけるにはいい感じの石はないので、なかなかうまくいかぬものである。
12:47 鉱山跡
鉱山跡に帰って来た。
鉱山跡から望む長万部岳
「あんなところから帰って来たんだなぁ」と感慨に耽りつつ、虫に邪魔されないこの場所で昼食を。
…が、美味くない。某社には悪いが。おにぎりの偉大さを感じた。
13:00 鉱山跡出発
後は林道を下るだけ…という簡単なものではなかった。如何せん、長い。体力を使い果たした身に、この長丁場はそうとうに堪える。「おかしい…緊張を強いられた登山道からは解放されたはずなのに…」。要は単純に、「飽きる」のである。
しかし精神的には余裕が出てきた。とにかくもう歩けば帰れるのである。ええい、何か写すものは無いか!?
で、気付いた。山頂での昼食を諦めさせた虫柱もあるが、この時期、やたらに虫が多いのである。
モンシロチョウ? @長万部岳登山道
14:00 林道ゲート前
無事下山。さて、黒松内温泉で汗を流して帰りましょう。お疲れ様でした。次は、初夏に。
*1:正式名称が無いようなのでこの呼び名にしている