「他者の願いを自己の願いで塗り潰していくのが人の営みだ。
聖杯戦争もおまえの人生も変わらない。
おまえはおまえの望むまま、気負う事なく勝ち抜くがいい」
TYPE-MOON「Fate / stay night」
それがこの世界の摂理。人が自分の望みを叶えようとすれば同時にその事が誰かの望みを塗り潰すことであり、人に他者を愛しむ心がある限り人の営みは罪悪に満ち溢れ、自分が幸福になろうとする事が他人を不幸にしてしまい、例え善なる望みを抱いてもその事が悪しき罪となる。
摂理ゆえに“自らが望まない限り”、その摂理に叛旗を翻さねばならない責務も必然性もない。それを無視して「他の人の気持ちがわかるヒトになろう、誰かがやってくれると思わず自分でやろう、代わりにやってくれた人には敬意を払おう、それができなきゃシメてやる」などと、“正しさ”を他人に押し付けようとするなど、片腹痛い。
それでも尚“正しさ”を具現したければ、深層心理を世界に上書きして、セカイそのものを塗りつぶす —— “固有結界”でも発動させればよかろう。(さもなければ「隠れて生きよ」)
この世界は、実に懸命に、理不尽の大量生産を行っている。世界の不等価交換性は、私ごときが変えられるような代物ではない。故に私はその摂理に従いながらなおそれに実に些末な抵抗を試みる —— 「自らの血で誰かの理不尽や不等価交換を補正してやる」。誰に命ぜられるでもない、私の望み —— 自身のエゴイズムでしかない。だから間違っている。間違っているが故に、独り正しさを謳おう。それが我が固有結界“Unlimited Blood Works”
だって、あの笑顔は、いつだって正しいんだから。
「契約しよう。我が人生を委ねる。報酬として、笑顔をここに貰い受けたい」
I am a cogwheel of the fate.
I've already fired furnace of my heart,
And kept blood and tears in crucible of my brain.
Criticism is my hammer,
And organ is my anvil.
Withstood too much pain to realize ideal.
No Need to Hope
Nor Known to Hope
With no meaning, nor being.
Create the lance to penetrate someone's grief.
My whole life was ——
“Unlimited Blood Works“