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“初対面”

麻酔科の資料を漁っていたら、興味深い過去問を見つけた。

最近、神経再生の研究がさかんに行われている。将来臨床の場で神経、特に脳の再生治療が現実のものとなった場合、その結果、過去の記憶が消失し、以前とは全く人格の異なった状態で患者さんが甦る可能性もある。万が一、その人があなたの知人や愛する人であった場合、あなたは以前と同様にその人と接することができますか。理由とともにあなたの考えを自由に書いてください。

平成16年度麻酔科基本臨床コース定期試験問題

人格変化はともかく、“不可逆的に”記憶を失くしてしまったら、仮令愛し合っていた仲であったとしても、患者となった当人にとっては、今まで会ったことのない人間が目の前にいるのと同じだろう。だのに、私が今までと同じ接し方をしたのでは、相手は困惑するし、不快に思うだろうさ。こちらの気持ちなど知ったこっちゃない、というより、本当に“知らない”のだから。
故に、「以前と同様にその人と接する」訳がない。初対面として相対するだろうさ。後は、10月4日の見解と同様さね。「本当に相手を好いているなら、相手の幸福を願え。相手に自分が不要なら、潔く身を引け。それでも諦められねば、己が心の臓に刃を立てよ!」
当時私は何を書いたのだろう? 今と異なる見解だったろうか?

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