あー、仮令何されたとしても、誰かが傷つくことや不幸になることを願うのは、関心しませんね。そんなことしたら、そいつらと同程度に堕ちるから。
ヒトの心を縛る意味では、願いもまた「呪」の一つだが、これが“濁る”と「呪」になる。訓読みして「ノロイ」と呼ばれる代物だ。
…昔書いた駄作でも掲げとくかな。「Terra Khan's Library」収載の代物だけど、引越ししたらアカウント無くなるので。
訓示 反逆者章第二節より
何故貴方が傷つけられなければならないか
簡単なことである
「貴方が彼らより弱いからである」
ただそれだけである
弱者は虐げられる これ 世の習い
尤も 「彼らが強い」訳ではない
彼らはそうであるという現実に屈することしかできないのだから
意地悪く言い換えよう
彼らは そうであるという現実と戦えるほど強くない と
彼等もまた 弱者であると
故に貴方に告げる
強くなれ この世の定めと闘えるほどに
現実を知る貴方には そうするだけの機会がある
この世は 案外力に満ちている
貴方はまだそれを使う術を知らないだけだ
而しまた貴方に告げる
得た力に惑わされて自分を見失うなと
かくあれば貴方は 嘗て貴方を傷つけた彼らと同類である
信じよう 貴方の聡明さを
流した涙を忘れるな 抱いた温かさを忘れるな
この世を変えられるのは力のみ
貴方がもし そうするほどに強くなるなら
貴方がそうせざるを得なかった理由を
嘗て貴方を傷つけた弱き者どもを
救ってやれ
彼らがこの世の定めを示すなら
我等はその定めを書き換えよう
彼らがこの世の定めに屈するなら
我等はその定めに抗おう
我等 反逆者