本日曇天にて富士山こそ望めないが、低地はそれなりに晴れ始めた。所定通り青木が原樹海トレッキング開始。
河口湖温泉郷→河口湖駅→西湖コウモリ穴
河口湖大橋から望む河口湖・御坂山塊
河口湖大橋から御坂山塊を望む。
河口湖駅前から発射する河口湖・西湖周遊レトロバスに乗車する。河口湖南岸・西湖南岸をバスは走り、最初の目的地「西湖コウモリ穴」に到着。
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西湖コウモリ穴は富士山麓の風穴の中でも最大級の風穴。内部が冷涼かつ年間通して一定の環境にあるため、昔からコウモリが生息している場所として有名だった。最近は個体数が減少したため、入口にゲートを設けて入洞人数を制限している。入洞には入洞料(大人一人¥300)が必要。内部は狭いので、ここでヘルメットをもらって、いざ入洞へ。ゲートから数分の樹海散策で、コウモリ穴入口に到着。
西湖コウモリ穴 内部
大広間から奥は急に狭くなり、天井までの高さは1mもない。しゃがみながらでもなければ四つん這いにでもなりながら進む他はない。実際は地面は湿気でドロドロなので四つん這いにはなりたくないが。インディージョーンズの冒険の気分なら存分に味わえる。
西湖コウモリ穴 溶岩鐘乳石
天井は所々トゲトゲになっていて、ヘルメットの有難味が良く分かる。通常の鍾乳洞と同じように、地下水に溶解した岩石成分が滴下して形成する溶岩鍾乳石だ。溶岩台地からガス成分や溶解溶岩が抜け出たのが風穴。石灰岩台地を炭酸を含む雨水や地下水が溶解して形成するのが鍾乳洞。形成機序が違うが、一旦洞窟が出来てしまえば同じようなことは起きる。
西湖コウモリ穴 縄状溶岩
一方こちらは溶岩でできた洞窟ならではの光景。半分固まったドロドロの溶岩が緩い傾斜を流れると、表面は冷えて固まるが内部がまだ流動性を持っているので上部の皮の部分が下部の流動に引っ張られて縄を何本も並べたような凹凸の縞模様になる。
西湖コウモリ穴→西湖民宿(三湖台登山口)→三湖台
西湖コウモリ穴から徒歩でバス路線を逆走し、西湖民宿村に到着。その東端にある「三湖台登山口」から、トレッキング開始。
三湖台登山口
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11:23、三湖台山頂到着。麓から頂上までずっと急勾配なのは新手の拷問かと思った(苦笑)。森が切れたらいきなり山頂だった。
三湖台から望む青木ヶ原樹海 I
三湖台から望む青木ヶ原樹海 II
三湖台→紅葉台
三湖台から紅葉台までは緩い下り坂が続くだけ。余裕。
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実は国道から紅葉台まではダートとは言え車道がある。観光案内には悪路とあるが、大雪山高原温泉や銀泉台クラス・・・とは何とも道民にしか分かりにくい例えであるが。まあ実のところ、マイカーがあれば俺の見た展望は余り労せずして見られる訳だ(苦笑)。もし同場所を訪れる際にはご参考下さいな。
紅葉台には随分とボロい古めかしい展望台があって、屋上の展望テラスに上るには¥100かかる(苦笑)。こんなところでケチっていても仕方がない。管理人の老夫婦が「青木ヶ原樹海は私たちの庭」と豪語するくらい、ほぼ視界360°に展開される広大な樹海は、確かに見ものだ。
紅葉台から望む青木ヶ原樹海 I
紅葉台から望む青木ヶ原樹海 II
紅葉台から望む鳴沢村全景
紅葉台→竜宮洞穴
紅葉台からは車道を背に東海自然歩道を下る。このまま行けば鳴沢氷穴に至るが、もう一カ所の洞穴「竜宮洞穴」を目指す。
本線から分岐する九十九折りの道を下るのだが、登上の急勾配の逆を行く断崖をジグザグに下っていく。足を滑らせば真っ逆様に落ちてしまうので気が抜けない。
さて、急勾配を下り終えて後は平坦な道。青木が原の樹海を進む。途中、竜宮洞穴への案内標識があり本線から分岐する道を進み樹海の中へ。…不意に、歩道周囲のロープに紙垂が下がるようになる。…結界か。
道の先に、静寂な樹海の中にぽっかりと口をあけた洞穴が待っていた。竜宮洞穴だ。
竜宮洞穴→鳴沢氷穴
竜宮洞穴からは道をとって返し、一路鳴沢氷穴へ。
鳴沢氷穴→富岳風穴
鳴沢氷穴からは再び樹海散策路を歩き、富岳風穴を目指す。このあたりで改めて樹海の樹木を繁々と眺めてみる。
いささか脱線するが、青木が原樹海は“自殺の名所”という何とも不名誉な俗称を頂いてるが、正直な感想として「ここは自殺するために来る場所じゃない」。確かに極端に広大だし、同じような風景が延々と反復する(このあたりは後日写真Up時にでも)から“遭難”はするだろう、コースを外れれば。ただ、それは大雪山系とて同じなのでは? (事実「SOS事件」なる遭難事件も起きているのだから。トムラウシ山でもつい最近遭難事故が起きたのが記憶に新しい)。このあたりは後日「思考」のカテゴリでエントリ作成を予定。
とにもかくにも、20分弱で富岳風穴に到着。入り口は広大なので圧巻であるが、内部は西湖コウモリ穴の構造とそう大差ある訳ではなし。
富岳風穴→十二ヶ岳登山口(いずみの湯)
富岳風穴からはレトロバスに乗って目指すは西湖湖岸の温泉「いずみの湯」。現在宿泊中のホテルの大浴場があまりなので、るるぶにも紹介があった日帰り温泉で、トレッキングでかいた汗を流すことにした。
十二ヶ岳登山口(いずみの湯)→河口湖宝石館→河口湖ハーブ館→河口湖温泉郷
十二ヶ岳登山口(いずみの湯)から再度レトロバスに乗って一路帰路へ。時刻はおよそ17:00、折角なので、河口湖沿岸の観光施設に寄ってみた。
以上で本日の旅路は終了。お疲れ様でした。
*1:水中では溶岩が急冷されてしまうため風穴が形成されない。