この歳になり、科の長なんぞに就くと、看護学校の講義なんぞを任されることになる。
当然ことながら、管轄領域は血液内科分野。
さぁ、どうしよう。「はたらく細胞」じゃぁないが、どうやってこの分野を面白く、分かりやすく"紹介"しようか。
元上司は言う。「国家試験前には勉強するんだから今から教えたって大して役に立たん」
共に働く看護師達曰く「そんな難しい話したって、分かんないですよ」
そうかもしれん。そうなのかもしれん。
それでも。
「どうせ分かってくれないだろう」などという概念で講義はしたくない。
「どうせ聞くなら面白く、どうせ見るならなお面白く」「そう簡単に寝かせる気はないぞ」
私は「NHKスペシャル 『驚異の小宇宙 人体』」の3Dアニメーションに感銘を受けて、ここにいるのではなかったのか。
「クリエイティブなバカ、揃ってます!!」は私の師ではなかったのか。
やれるだけ、やってみる。それで誰か一人でも、LTFUやHCTCになってくれるなら、本望だ。
「勝機はいくらだ 千に一つか 万に一つか 億か 兆か それとも京か」
「それがたとえ 那由他の彼方でも 俺には充分に過ぎる!!」