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“斜め上”への進撃衝動

3年前期から6年次の卒業試験およびその追試まで対策データを作り続けた私も、嘗ては思っていた。「テスト前だけ調子よくノートを借りに来る輩に対して、昔ははらわたが煮えくり返るような思いがしたものだった。」と。何時間も図書館に篭って、データを調べ上げ、PCで入力して作り上げたデータを、利用者は約5分でプリントアウトするだけですむのだから。
いつからだったかな、こうは思わなくなったのは。


ただ、今言わせて頂こう。俺は今まで1度だって「クラスのみんなのために」などと思って作ったことは無いよ。ましてや「将来診ることになる患者さんのため」などと言う気もない。…いや、寧ろそれぐらい言い放てる程素敵に尊大な人間は、どこかにいないか? 対話しようぜ(笑)
事実、幾人かには問われたことは、ある。何故そんなにデータを作り続けるのか、と。こう答えることにしている。「俺が試験に対して対策資料を作るのは、腹が減ったら飯を食うのと同じだ」と。
実を言うと、俺の勉強目的のなかで「試験に通るため」というのは、かなり優先順位が低い。「優秀な医者になり、患者さんに尽くすため」というのも、いかにも“偽善と傲慢の役を任ずる”俺らしい理由であるが、人間「そんな社会的な理由だけでは、それほど力を発揮できやしない」*1もんだ。俺だって例外じゃない。もっと単純な理由がある。「知識に対する渇望」である。いわば一種の“飢餓状態”だ。強欲なこの俺は、知りうることなら何だって知りたいと思い、また新たに知ることが出来ることを喜ばしいと思う。この性格は、それこそ幼少の頃から、周囲を呆れさせる程に強かった“好奇心”の暴走延長上でしかない。知りたいから勉強する。俺の衝動など、そんな幼稚なものだ。だから、食欲の為に摂食行動をとるが如く、俺は“知識飢餓”の充足の為に奔走を開始する。その奔走が十分なら、必然的に試験に通るだろうからね。
それに。やっぱり昔から俺は“モノを創る”のが大好きな輩で、ガキの頃からペーパークラフトタミヤの工作シリーズを作りまくっていた。今は、PCという武器を手に入れて、それでやっぱり、“モノツクリ”を楽しんでいる。このblogだって、写真だって、FLASHだってそうだ。そして試験対策を作るのも、やっぱりコレの延長線上に過ぎない。知ったことをMS wordの紙面上に記し、しかし「Step」シリーズの冗長な文章が嫌い*2で、「標準」シリーズの堅っ苦しい文章が嫌いで、図や箇条書きを大量投入、場合によってはFLASHまで投入してデータを作り上げた。多分この過程は、プラモやボトルシップを作ってるのと、あまり変わらない。但し、試験対策が趣味と化しているあたり、俺はもはや「単純でバカを演じている」のではなく、本当に「単純でバカ」なのだwww
こんな単純衝動が俺の原動力なもので、まさに「俺が試験に対して対策資料を作るのは、腹が減ったら飯を食うのと同じ」なのだ。そして出来上がった産物は、実に、それらの衝動の“代謝産物”でしかない。“こんなモノ”が役立つのなら、是非使っておくれ。惜しむ理由が無くなっちまった。それでもし「役立った」と言ってくれるなら、こちらが諸手を挙げて大喜びだ。何も返答が無ければ「まぁ仕方ないわなぁ」と思って、改良点を探し出すだけ。
…以上が、俺の個人的な意見。そして、こう言うことも出来る。
『我が創りし対策資料の利用者に告ぐ。この身は“自動データ作成器”兼“口をきく参考書”なり。俺の持ちうる一切を利用し尽くせ。そして俺を越え、その足の裏で俺の頭を踏みつけ「何だ、そんなことも知らないのか?」と罵ってみせろ。しかしその作成に、吐血や下血も辞さぬほどに費やした、また今も費やし続ける鉄の概念と流血の努力から成る我が力、そう容易く制圧し、踏み越えられると思うな!』
『ノートを見せたがらない人間がいても、俺は別に何とも思わない。何故なら、見せて貰えぬなら、自分でデータを作り出せば済むことだからだ。そしてその作り出したデータは、情報独占の優位性を無効化するだろう。』
『貴方が才能を持って、俺より遥か高みにいるというなら、才能の不足を所有するすべてを代償に補填し、貴方を越えさせてもらおう!』
…なんかもう“偽善と傲慢の真骨頂”だな(藁) しかし、この世界は結果によってのみ決まる。意志や衝動はヒトを結果を生ぜしめる行動に駆り立てるためにある。仮令いかなる衝動を発端にしたにせよ、誰かの役に立ち、また自らに力がついたのなら、仮令誰がどう評価したところで、その結果は揺るがないのだから。偽善だ傲慢だと批評したところで、その何ら結果を得ない批評は、偽善にも、傲慢にさえなり得ないのだから。
最後に。これは、友人達から叩き込まれた概念だが。
勉強で勝ったの負けたの言うのは、大学受験で卒業してしまえ。この医療という世界は、そんなものは通用しない。何故なら、国家試験に合格してしまえば、勝ち負け如何に関わらず、全員が労働力として現場に投入される。ならば、勝ち負けなどせせこましい事言ってないで、全員がその力を増強する方向に進めばいいじゃないか。オーバーな表現をすれば、1人でも多く、少しでも多く知識を得れば、その分だけこの国の医療の質が上がる可能性があるのだから。

今の俺の根幹を成す概念は、たった一つだ。「進撃せよ!Go AHEAD!

*1:自作小説「Triad」第19話より

*2:受験者は時間が惜しいんだから、あんなもん読ますな! というのが俺の感想。

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