Memento Mori

• 「大黒柱」: 「特殊清掃『戦う男たち』」

今を生きていくことが精一杯で、死んだ後のことを考える余裕なんか持てない世の中だけど、その辺に人生を充実させるためのヒントがあるような気がする。
誰もが、今の今、突然に逝ってしまう可能性を秘めて生きているのだから。

元々「Memento Mori」は古代ローマでは「どーせ明日には死んでしまうのかもしれないんだから、今のうちに楽しくやっちまおうぜ」的な意味であったらしく*1、その後の(イエス以降の)キリスト教の流入により、死後の審判および来世での救済の意味において「死後の魂の救済」を主たる意味におくようになってきた、ということのようである。
しかしながら、オーバーワーク気味な昨今の世相において、この言葉はもっと別の意味を有し始めたのではないか、と最近思うのである。うつ病しかり、自殺しかり、突然死しかり。

*1:旧約聖書のイザヤ書には「食べ、飲もう。我々は明日死ぬのだから」とあり、詩人ホラティウスは「今は飲むときだ、今は気ままに踊るときだ」という意味の詩を遺している。