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津軽海峡突破行 Day2

昨日の続き。ではどうぞ。

十和田湖

朝6:00、無料のネイチャーガイドツアーに参加。湖畔沿いに十和田神社を目指す。

御前ヶ浜 湖畔歩道


十和田湖に突き出す2つの半島の西側、中山半島の西岸「御前浜」を、半島の先端方向に歩く。

御前ヶ浜湖畔歩道から望む十和田湖(西湖)

(名称不明)

御前ヶ浜湖岸の柱状節理


十和田湖の2つの半島は、十和田湖の外輪山の内部に出来たもうひとつの“外輪山”。溶岩の噴出によって形成されたため、溶岩の急速冷却で生じる柱状節理があちらこちらで見られる。

乙女の像


実は高村光太郎作。十和田湖が国立公園に指定されたのを記念して作成したとか。2体あるが実は同一人物で、湖面に映った“もう一人の自分”を表現しているのだとか。

(名称不明)


湖面をたゆたう水鳥。

御前ヶ浜 II


これより湖岸を離れ、半島内部の神社を目指す。

十和田神社参道のキタゴヨウ


北海道では厚沢部あたりが北限であった五葉松も、本州では当然の如く巨木をなす。

十和田神社参道のハンノキ?


…残念ながら、樹木の種類に自信がない。

十和田神社 山門


拝殿前の階段登り口にある鳥居。

十和田神社 拝殿


少しばかりの石段を上り到達。風格は宇治の国宝にも負けないが、実は明治時代の再建。再三の火災で社歴も焼失したため、由来が分からないという。それにしても古めかしく見えるのは、木材に塗装をしない白木造りのため。

十和田神社参道の杉並木


拝殿前より、石段を振り返る。両側には見上げるほど高い五葉松が。

十和田神社拝殿拡大 獏?


拝殿の一部をズームアップしてみると、何やら鼻の長い生き物の像が。象でなければ、中国の伝説上の生き物で鼻の長いのは「獏」しかいない。悪しき夢でも食べてもらおうか。
ツアーも終わり、宿に帰って朝食。早々に宿を辞し、目指すは奥入瀬渓流の入口。

十和田湖畔温泉→国道103号→国道103号(旧道)→瞰湖台

昨日来た道を戻る…が、途中国道103号の旧道に入り、小倉半島を上る。こちらは西方の中山半島とは異なり、湖岸は断崖絶壁になっている。

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蛇行する旧道を上り、瞰湖台に到着。

瞰湖台から望む十和田湖


左方の半島が、朝に湖岸を散策した中山半島。2つの半島に挟まれた領域を中湖なかのうみという。十和田湖二重カルデラの内カルデラで、ここに十和田湖最深部(327m)がある。

瞰湖台→国道103号→国道102号→御鼻部山展望台

そのまま国道103号を進み子ノ口に到着したが、肝心のレンタサイクル屋は9:30にならないと開店しないそうな。仕方がないのでこのまま湖畔を回ることに。
…が、子ノ口を過ぎた国道102号になってから、道幅1.5車線、傾斜10%, ヘアピンカーブの連続する前代未聞の難路だった! 知床横断道路でもここまで酷くなかったぞ。

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北東部外輪山から望む十和田湖


“恐るべきヘアピンカーブ”を越えたところに、少しばかり湖面を見渡せる場所があり、一枚。
で、結局御鼻部山展望台に到着したのだが、最も標高の高い展望台のせいか、山頂が雲に隠れ湖面が見えない! なんとまぁほうほうのでいて悪路を引き返すことに。

御鼻部山展望台→国道102号→子ノ口→奥入瀬渓流


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再度子ノ口に到着。駐車場に車を停め、レンタサイクルを借り、いざ、今回最大の目標、奥入瀬渓流探訪に出発!

子ノ口 I

子ノ口橋

子ノ口 II


実は奥入瀬渓流(奥入瀬川)は十和田湖唯一の流出河川。外輪山を構成する溶岩流を河川を穿ったことによって作られている。子ノ口橋の向こうに見える十和田湖を背に、奥入瀬渓谷を下っていく。

万両の流れ


子ノ口から出発して程なくある浅瀬。奥入瀬渓流は、これ以降このような渓流が何度となく登場する。

銚子大滝 I

銚子大滝 II

銚子大滝 副流


子ノ口から1.6km下ったところにある、奥入瀬本流唯一の滝である銚子大滝(これ以降の滝は、両岸の岸壁を降る支流が形作る滝である)。三脚を持ち出し、シャッター速度を遅くすると、水の流れが筋になって写る。

姉妹の滝


本流を挟む渓谷の南側から本流に注ぐ支流が幾筋の滝を形作る。こちらは南壁から本流に注ぐ支流の「姉妹の滝」

白絹の滝 I

白絹の滝 II


本流を挟んで対岸壁を流れ落ちる「白絹の滝」

玉簾の滝


銚子大滝から2.3km(子ノ口から3.9km)。横縞の地層を見せる岸壁を幾筋もの流れになって降る「玉簾の滝」

白銀の流れ I

白銀の流れ II

白銀の流れ III

白銀の流れ IV


浅瀬で波打ち、白濁する水が陽光を映して白銀の如く見えることから銘打たれた「白銀の流れ」。奥入瀬渓流の代表的な風景だ。

岩菅の滝


南岸より岸壁を降る「岩菅の滝」

白布の滝


雲井の滝の手前、対岸北壁に臨む「白布の滝」

雲井の滝 I



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玉簾の滝から2.4km(子ノ口から6.3km)、奥入瀬渓流きっての名所、「雲井の滝」。南岸から流れ落ちる25mの瀑布は、荘厳な印象さえ覚える。

雲井の滝 II

雲井の滝 III

雲井の滝 IV


千筋の滝


雲井の滝から僅かに下ったところにある「千筋の滝」。流石に夏の渇水期には“千筋”とはいかないようだ。

飛金の流れ I

飛金の流れ II

飛金の流れ III

飛金の流れ IV


急流に泡立つ水面が陽光に輝く「飛金の流れ」。

阿修羅の流れ I

阿修羅の流れ II


奥入瀬渓流の代表にして、最も有名な「阿修羅の流れ」。苔むした溶岩を食む急流が織りなす風景は、正に絶品。

阿修羅の流れ III


三脚で固定し、シャッター速度を遅くすると、こんな感じ。

阿修羅の流れ IV


一方、シャッター速度を早くする(1/250sec)と、跳ねる滴がよくわかる。ただ、露光時間が短くなる分、写真全体が暗くなるため、若干Photoshop©で明るさを弄った。

阿修羅の流れ V

阿修羅の流れ VI


馬門岩 I

馬門岩 II


雲井の滝から1.6km(子ノ口から7.9km)、馬門岩に到着。奥入瀬渓流十和田湖カルデラを作った火山の溶岩台地が河川に浸食されて出来たもの。冷却し岩となった溶岩に亀裂が走るとき、上下に走れば層雲峡や十和田湖畔で見かけた「柱状節理」になるが、この馬門岩のように左右に走ったものを「板状節理」と呼ぶ。

屏風岩


対岸には「柱状節理」が見事な「屏風岩」

以下、名もなき渓流風景を撮っていく。





石ケ戸


下流側の観光の拠点、石ケ戸に到着。馬門岩から1.6km、子ノ口から9.5kmの道のりになる。ここにはトイレや売店などがあり、下流の焼山から徒歩で散策する場合には、ここまでバスで来て、ここから上流に向かってトレッキングを始めるのが一般的。
地名の由来は「石の家」。かつて女盗賊がここを拠点に旅人からの略取をほしいままにしていたとか。

石ケ戸の瀬


荒々しい伝説とは裏腹に、ここは最も流れが穏やかな場所。河原で涼んでいく。
と、川岸に同じく涼んでいた先客が。

石ケ戸から焼山までは、一般的な河川と変わりがなく、見所がある訳でもないので一気に自転車を飛ばす。

焼山→子ノ口

奥入瀬渓流下流側の観光拠点「焼山」に到着。ここでレンタサイクルを返却(乗り捨て料金が必要、借入時に既に支払済み)。近くのハンバーグ屋が混んでいたので、奥入瀬渓流ホテルのラウンジ「森の神話」でランチ。高級ホテルな分だけ、値が張ったがまあいいか。
焼山からJRバスに乗り子ノ口に戻り、駐車していた車を回収。時刻は13:30、あと3時間30分では蔦や酸ケ湯でひとっ風呂という余裕はなさおうである。さて、どうするか。

子ノ口から望む十和田湖


子ノ口→国道102号→御鼻部山展望台

同じ来た道を戻るのは気が進まない。なら、朝に霧で見えなかった御鼻部山展望台にリベンジしてみた。…また、あの悪路を走るのも、若干憂鬱ではあったが。

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御鼻部山展望台から望む十和田湖


偏光フィルターをかけてもおぼろげだが、今回は十和田湖全容を見渡すことが出来た。御倉・中山両半島が見える。なるほど、両半島が“内側の外輪山”なのが分かる。

御鼻部山展望台→国道102号→滝ノ沢展望台

国道102号をそのまま進み、十和田湖外輪山北辺を西へ。国道454号との合流点に、滝ノ沢展望台がある。

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滝ノ沢展望台から望む十和田湖


湖岸から距離があるのと、一帯が鳥獣保護区の原生林のため、森の中に潜む十和田湖が望まれる。

滝ノ沢展望台→国道102号→道の駅「虹の湖公園」

十和田湖に別れを告げ、国道102号をひた進む。目指すは東北道黒石IC。その途中にあるダム湖「虹の湖」。湖岸にある道の駅「虹の湖公園」に寄ってみた。

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道の駅 「虹の湖公園」


実は、道外初の道の駅到着だったりする。

道の駅 「虹の湖公園」→国道102号→黒石IC→東北自動車道→青森自動車道→青森中央IC→県道120号→JR青森駅

あとは高速道に乗り、一気にJR青森駅へ。レンタカーを返却し、列車到着まで1時間程度。駅周辺を歩いてみた。

青森港(アスパム東岳を望む)

八甲田丸


JR青森駅津軽海峡線→JR函館駅

あとは列車に乗り帰還。お疲れさまでした。

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