ちょっと呟いてみる

日々の戯言、写真、旅行記、好きな音楽、格言、Minecraftプレイ記録

オチを言っては噺にならぬのだ

terra-khan.hatenablog.jp
長万部温泉郷から、集合場所の「黒松内町 ふれあいの森情報館 マナヴェール」まで30分も要さない。頃合いを見計らって出発。

「リバー・ウォッチング」開幕!

黒松内ブナセンター主催のネイチャーセンタートレッキング(とは称さないが)。先月の粘菌観察に続いての参加である。今回は市街地の真ん中を流れる寺ノ沢川を歩いて遡るのだ。
今回は5人の地元の小学生が参加。というか、黒松内小学校で各年次ごとに異なる川と森との関連を学ぶ学習があるそうだ。6年生は川と森との関連を総合的に学ぶそうだ。…おいお前ら、北大の水産学部に来ないか? 鮭と森との関連を学ぶのは面白いぞ?
まぁ、それはともかくとして。

寺ノ沢川


右に朱太川、左に黒松内川が流れる、その真ん中に線で描かれるのが今回遡上する寺ノ沢川。名前の由来は勿論、地図の真ん中の卍が示す通り、寺院の中を進むから。

分岐

歩く場所は


川底を進む


暗渠を潜る。そうそう味わえない光景だ。

ハーブ…らしい


名前を忘れた。肉料理に合うらしい。これは蔦状に生えているが、この土手の正体は…

函館本線


寺ノ沢川は函館本線にそって流れる。線路内立ち入りは重大事案なのだが、この函館本線(山線)は超弩級のローカル線(1日に数往復あるかないか)なのでお目こぼしを頂きたい。函館-札幌を結ぶ特急列車(北斗)と貨物列車は基本的に海岸に沿う室蘭線を経由するからである。ではなぜこんなローカル線が未だ残っているのか? 有珠山樽前山の噴火の際のバイパスだからである。北海道新幹線が札幌まで完成した際には経営分離されるらしいが、どうなることやら。
ともあれ、線路から離れ再び沢登り。

(名称不明)


…名前忘れた。

ラワンブキ


向こう側に線路が見える。その線路沿いに育った蕗。美味しいらしい。それはともかく、コロポックルかよ。

湧水点


只の水たまりに見えるが、足跡の穴の底から水が湧き出している。ここは水が湧き出る場所。
その場所のから、今は水はないが沢であったろう場所を登る。

目標点その1

謎の池


地図を見てみると

中央左下に池がある。これがその池。戦前・戦後直後の航空写真にはなかったという。どうも林野庁の苗木を育てるための貯水池として建造したらしいが、不詳とのこと。で、ここから北側には流水地形はなかったとのこと。という訳で池の西岸を進むわけだが…整備された道などあるわけもなく、蟻地獄のすり鉢の斜面を進む思いで南に進む。

立ち枯れた幹


"蟻地獄"を抜けた後で撮影。よく見ると湖面にも数本立っている。

池の南端から池を望む


つまり、この池は人工的なもので、その池の中にあった木が立ち枯れたということである。

池の南

池の南端をさらに遡る。

カルキ臭い水源


写真では見えないが塩ビ管から水が流れ込んでいる。どうにも臭い。なんと、この先に町民プールがある。つまり、その水だ。
しかし沢はさらに続く。

苔生した丸石


水こそないが、ここに沢があったことが分かる。

樹冠



ブナやニレ、カエデなどの広葉樹と、マツなどの針葉樹。マツは材木目的で後で植えられたもの。

沢の続き


沢はまだ続くが、草が深いので左岸を遠巻きに。

パークゴルフ


と思ったら、パークゴルフ場に出た。つまり寺ノ沢川はパークゴルフ場の縁に沿って流れている。

無名の沼

パークゴルフ場を歩いて程なく、再び森の中に入る。

この沼の水が、寺ノ沢川を涵養している。
沢の地形はまだ続く。

とある民家の前

不意に民家が現れる。ここで実は左に並走していた道道9号に登る。

道路に登ってからさらに南側を望む

写真ではよく分からないが、この叢の下に池があって、これより先には水の流れはないそうだ。
一方、道道9号を超えた先には池がある。

最終地点


道道9号を渡り、示された先には…うーん、よく分からないが、写真真ん中のやたら明るいところの下が池なんだろう。
その池を涵養している山の山頂にあるのが…なるほどね。

黒松内町ブナセンター

つまりはこういうこと。市街地を流れる寺ノ沢川の水流を辿っていったら、ブナセンターだったっていうわけ。

黒松内町ブナセンター


子供たちは「なんだー、だったら最初からそういえばいいじゃん!」と騒ぐが、少年たちよ、最初からオチが分かっては面白くないのだよ。
靴の中までビッチャビチャ、上着も泥水まみれだった人は水で流して素足でセンターの中でお着換え。俺は幸い長靴が泥に汚染されただけで内部もズボンも汚染されなかったので、長靴を洗ってセンターへ。
最後にスイカを頂きながら、これまでの工程と、戦前・戦後の航空写真で地形がどれ程変わったのか、今日はどんな道のりを辿ったのか振り返って解散。車は「マナヴェール」に駐車してあるので、そこまで送ってもらって帰宅。

トラフィックデータ


地図と照らし合わせてみると、本当の"源流"は「ブナセンター」のわずかに東にある95mの地点で、そこから西の雨水は寺ノ沢川へ、東の雨水はこの地図にないが、黒松内小学校の生徒が先日調べた寺中川を灌水するのだろう。

マナヴェール→黒松内温泉ぶなの森→…

www.kuromatsunai.com
当然のことながら汗だくなので、温泉で汗を流す。しかしここもアルカリ泉。長万部温泉と出どころは同じか?
その後長万部の「ドライブインかねや」で、もはやなかなか手に入らなくなった「かにめし」を食べていくつもりだったのだが…どうにも腹が減らん。というわけで、早々に帰ってきましたとさ。

当blogの記事全文の転載は固くお断り致します。原著作者(Terra Khan)の氏名を表示した引用、トラックバックは構いません。
「Terra Khan's Photo Gallery」の写真はクリエイティブ・コモンズ・ライセンスの指定に準じ、原著作者(Terra Khan)の氏名を表示し、非営利の場合に限り自由に使用できます。ただし、改変したもの(二次著作物)を公開する時、同じライセンスにする必要があります。各写真の署名の記載の通りです。