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東北6県制覇とeチケット

秋田県新玉川温泉」に行ってました。本来なら写真と共に旅行記を書くところなのだが…行程の写真はほぼ取らず、淡々と行って帰ってきただけなので、「この日に行きましたよ」と見返せるよう、記録logだけ。

発端

「強酸で全身を消毒しよう!」そう思った。
今回行った玉川温泉*1は、塩酸を主成分とするpH 1.05*2の日本有数の酸性泉なのである。ついでにラジウムも含むので放射能泉でもある。開湯は1680年(延宝8年)。
「そんなpH低いのに浸かって大丈夫なんか?」と思われるかもしれないが、まぁ、大丈夫っちゃぁ、大丈夫。

他の目的

まず単純な話。東北6県の中で、唯一秋田県だけが観光・宿泊はおろか通過すらしていなかった*3。ので全県制覇目的であった。また"ミニ新幹線"なるものに乗ってみたかったというのもある。
また、新型コロナウイルス流行のため地元に封印されていて、「えきねっと」をろくすっぽ使用していなかったのだが、その間に「eチケット」なるものができていた。要は紙の切符ではなく、紐付けされた交通系ICカードもしくはモバイルsuicaを使って、新幹線に乗車するシステムである。
…で、だ。JR東日本・北海道のweb予約システム「えきねっと」最大の目玉である「トクだ値*4が、どうも「eチケット」縛りになってないか? これ。

今日の予約で、1月12日「青森」→「大宮」の切符を検索。

「新幹線eチケット」を選択

「紙のきっぷ」を選択

おい、「トクだ値」の選択肢が消えたぞ。トクだ値」で乗車したければ「eチケット」にしろ、という新しい縛りがかかってしまったのである。なら、使ってみようじゃないか。

12月12日

盛岡駅田沢湖駅

昼食

JR盛岡駅ビル「フェザン」B1「めんこい横丁」にある「寿々苑」で冷麺を頂く。


過去に盛岡では「ぴょんぴょん舎」「明明家」で冷麺を食べたが…俺はここの冷麺が一番好きだ。麺は他より透明度が低い気がするが、小麦粉が多いのだろうか。しかし冷麺独特のツルツル感は失われていない。麺そのものの旨味が強い。一番衝撃だったのは"汁が甘い"。"大辛*5を頼んだにも関わらずだ。もちろん糖質の
甘味ではなく、アミノ酸の旨味系の甘味が、辛味によって引き立てられている。上司同僚後輩その他、俺が"辛党"なのは知れたことではあるが、俺が一番嫌いなのは「ただ辛いだけのもの」なのだ。他の店の冷麺は「ただ辛かった」。ここの店の冷麺だけが、牛骨を煮出した出汁の旨味を、辛味が引き立てている。うっかり全部飲み干すところであった。多分、今後盛岡で冷麺を食べるなら、ここに来るだろう。

いざ、eチケット使用!

…と意気込んだものの、山手線に乗車するが如く、新幹線ゲートに紐付けしたICカードをタッチするだけなので、変わらないといえば変わらない。むしろ「こんなに簡単に新幹線ゲート通過していいの?」と不安になる始末。
しかし「切符が無いなら、指定席の場所確認をどうするのさ?」ということになる。予約時に予約内容をスマホにメールを飛ばしておく、というか「えきねっと」を使用している以上、登録したメールに必ず予約内容は飛ぶし、さらに「出発前案内」なるメールも届くようになっている。それでも「記載された座席案内が無いと心配」という方のために(俺もだが)、新幹線改札内に設置されている「座席票発行機」にそのICカードをかざせば、座席票が印刷されるようになっているから大丈夫。

あ、やっぱ在来線だわこれ

秋田新幹線」と銘打つが、実のところ盛岡駅から秋田駅までは田沢湖線奥羽本線を改軌した「在来線」なのだ。新幹線の定義は「全国新幹線鉄道整備法」にあるが「主たる区間を列車が二百キロメートル毎時以上の高速度で走行できる幹線鉄道」とされる。ここの注意点は"走行する"ではなく"走行できる"、つまり"200km/hrで走行可能である線形・設備を有する"なのである。東京-盛岡間を走行する以上、走行する車両E6系は"新幹線として「走行は可能"であるが、盛岡-秋田間は、その設備が"新幹線として「走行は不可能"なので「在来線」なのである。
何故不可能か。まず、単線だ。今回の行程でも、各所で行き違いの停車をした。また、踏切がある。整備新幹線は事故が無いように絶対に踏切が無いのだ。そして、岩手・秋田県境付近は「山岳鉄道ですか?」と言いたくなるほどカーブとトンネルの連続だ。在来線最大斜度であった碓氷峠を、北陸新幹線がトンネルで貫いたのは、脱線事故を回避し速度を維持するため。
まぁ、そんなことを思いながら、田沢湖駅に到着。

田沢湖駅新玉川温泉

冬季は一般車は国道341号を通過できないので、新玉川温泉に行くには羽後交通の路線バスに乗車するしかない。さらに田沢湖駅前発の最終便*6は12:35なので、これに乗り遅れたら新玉川温泉に行く手段は無い。逆算して、ここに到達する列車は下り: 東京発9:08-盛岡発11:23-田沢湖着12:02、上り: 秋田発11:07-田沢湖着12:12だ。
あまりの人数の多さに「全員乗れるんかいな?」と心配したが、流石にバス会社も心得たもの。ちゃんと人数確認してバス台数出します。揺られること1時間強。新玉川温泉に到着。

新玉川温泉

www.shintamagawa.jp
おひとり様でも宿泊可。内装は個室にトイレ洗面別。広さはアパやドーミーインよりゆとりがある。が、棟数がやたら多いので他の仕様は分からない。
で、肝心の風呂。全面木張。そりゃそうだ、金属なんぞ使えない。勿論普通の銭湯と同じ程度の"洗い場"がある。端に複数の浴槽があり、まずは源泉50%の温めから入る。これでピリピリ痛むようなら源泉5%の浴槽に移動して温まる。その後源泉蒸気の蒸気風呂で数分温まれば温泉の効能は得られるとのこと。ただし蒸気が強酸性なので後でうがいをすること。歯に残存した温泉蒸気が歯を浸食する可能性があるため。
源泉50%でも「少しピリピリ」程度なら、高温50%の浴槽に移動するか、中央の源泉100%(つまりpH1レベル)へ。他に泡風呂や露天風呂もあるがいずれも源泉50%。強酸性なのであまり長く浸からない事。使ったら入り口横の流し湯(源泉なし)でしっかり全身を洗い流してから上がる。ここの温泉は「何度も入浴を繰り返す」ことが重要なのであって「長く入ってはいけない」のである。何度とも言ったが、日に4-5回が、多分限界。要は皮膚の雑菌や古い角質を強酸で排除し、皮膚の再生を促すのが、ここの薬効なのだろう。
なお、ここで一番気にいったのが「箱蒸し風呂」。公式webの「温泉について」のページに写っているが、絵面の通り"箱蒸し"。温泉蒸気が籠る木箱に首だけ出して入って首より下を"燻蒸する"ようなもの。湿式サウナに近いが、首が外に出ているので、サウナのような「気道や肺が焼かれるような不快感」*7なくして、凄まじい量の汗が出る。体の芯まで温まるのに、実にいい。

料理が…

ここの朝夕の食事は基本バイキング形式。オプションをつけて陶板焼きなんかを加えられるが…正直、バイキング方式でさえ食指がわかないという事態は初めてであった。コースオプションの陶板焼きも、大したことはなかった。旅行過程の食事で、twitterで実況中継しなかった初の事例である。
知内温泉長万部温泉の宿がどれだけ美味いものをだしてくれていたのがよく分かったよ。だが「恵風」、お前はダメだ。
terra-khan.hatenablog.jp
ただ


いぶりがっこ」と「しょっつる」を初めて賞味できたのは、有り難かった。

12月13日

食事前にもう1回入浴。なんか全身がピリピリしてきたぞ。前日の入浴で古い角質を排除できたらしい。露天風呂に浸かっていたがここも源泉50%。ほどほどにして上がる。

新玉川温泉田沢湖駅

始発9:35に乗る。後ろに11:10、12:30、13:55と続く。

田沢湖駅盛岡駅

盛岡方面へは跨線橋を渡って反対側のホームへ。今回は3回も交換のための停車を食らう。

盛岡駅


ここで盛岡市探訪の予定だったのだが、雨。曇天の写真は受けが悪いのよ。先の切符を切り替えて、出発までの時間を昼食に当てることに。

じゃじゃ麵リベンジ@盛岡駅

以前JR盛岡駅ビル「フェザン」1階の「白龍」…行列ができるほどの店に行ったことがある。で…くど過ぎて撤退した苦い思い出が。じゃじゃ麺など二度と食うか! と思ってはいたものの、1回だけでそれを言うのはどうかと思ったので、リトライした。
先日世話になったJR盛岡駅ビル「フェザン」B1「めんこい横丁」にある「寿々苑」の少し隣、「小吃店」


くどくなくさらりと食える。ただ、店員の対応がイマイチ*8なんだよなぁ。

帰路

盛岡冷麺の行き付けは決まった。あとはじゃじゃ麵だ。そんなことを思いながら家路へ。
で、だ。

*1:正確には源泉近くの宿泊施設「玉川温泉」は冬季閉鎖されるため、同じ源泉から引湯している宿泊施設「新玉川温泉」である

*2:季節によって違うが常に2を下回る

*3:もっとも他5県は通過のみならず"当地で何かはしている"

*4:条件と使用制限はかかるが「えきねっと」使用による早期予約で最大50%割引(これは株主優待の40%を超える)になるもの。

*5:この店の辛さMAXに1段下

*6:2021年12月4日から2022年4月中旬まで

*7:この感覚が大嫌いなので、俺はサウナが嫌い

*8:隣の方の方が着席してオーダーしていたのに、俺より食事が来るのが遅い。チータンタンを頼んだのに卵は来たがスープは来ないので、卵のみで飲み干すはめに

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