「本籍」という戸籍上のアレがある。元々は血族・氏族が定める、土地と人間の"紐付け"であったのが、昭和23年(1948年)の戸籍法改正によって、本籍を"自由に選べるようになった*1"、正直"歴史の残滓"以外の何物でもない代物である。だからこそ皇居や大阪城など、話題になりそうな住所を本籍にすることも少なくない*2。
さて。私の本籍地はどこかというと…正直「どこやねん?」状態だったのだ。本籍なんぞ使う機会がもう殆どない。大学に合格して独居するにあたり、本籍地を記載する戸籍謄本が必要だった時…以前に、高校合格の時も必要だった気がするのだが…? と、実に曖昧。実際、本籍地の住所を知った時にも、「ふんふん、あの辺ね(分かってない)」くらいだったから。
ただ、思い立って先日Goolge Mapで調べてみたんだ。とはいえ直接検索しても「北海道A市NKGS線XX号XXX」のXXX-5付近とXXX+6付近は検索されるのだが、俺の本籍地は"直接は出てこない"。だが…Goole Earthに切り替えると…出てきた。XXX-5とXXX+6の間にあるのは、俺の父方の祖父の家だ!!
これを問いただしたのは、先日の帰省時。親父曰く「いやー、実はそうなんだよー」。母は憤慨して「気づいたら本籍がどこだかわからない住所になってるの! だから(妹)は絶対に私が分かる場所にしたのよ!」
…母よ。母よ。ないでこの父親に今までつきそてったんや?
まぁ、でも、いいのだ。私の原型が、そこにあるというなら、まぁさてあらん。秋に稲穂垂れる黄金の原こそ、私の原型だ。
我らが父祖が挑みし地よ 古き民の生きる地よ
白銀を頂く数多の峰よ 大地を涵し時に濫る川よ
拓せど尽きぬ黒き森よ 豊穣で非情な遥かなる海よ
慈しみ或いは猛る 神々の住まう海と地よ
夏に灼け 冬に凍えども
試される大地と大海の試練は 我らのもの
試される大地と大海の豊穣は 我らのもの