酷いものを見た。
採血の練習の為に朝の採血を研修医ができるように病棟にお願いする
— きなこもち🍶💺 (@kinako_mochiee) October 29, 2023
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あくまで自己研鑽だから、超過勤務はつかないけど、希望者はどうぞと研修医に説明する
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5〜6人採血して毎日1時間半の超過勤務をつける研修医だらけになる
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自己研鑽だからねと念押しをする
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誰も採血しなくなる
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続く
患者さんの採血させて、それが練習だから自己研鑽だと言いやる。
失礼だよ! 患者さんにも!! 研修医にも!!
前置き
医療従事者ではない方に説明すると。「自己研鑽」とは要は医療業務の向上のために勉強・研修するのは「自分の意志でやっている」ので「業務ではない」=「業務じゃないんだから、その時間に相当する給料は払わねぇよ」という、給与を払いたくない雇用者側のマジックワードなのだ。問題は、この「業務」と「自己研鑽」の境界が、一応ガイドラインが提示されているものの、かなり恣意的に使われているというのが実情だ。…というか、その実例がコレ。
シンプルな定義の宣言
一応俺もこの施設の科長ではあるし、臨床研修委員会の一委員でもある。だからこそ宣言する。
- 事前に知識を得ることや、シミュレーターでの模擬実践などは「自己研鑽」だ。え? お前さん、学生時代に試験の前後で予習・復習って、やらなんだか?
- 患者さんに直接かかわる全ては「業務」として扱い、その就業時間に応じた給与が支払わねばならない。患者さんで"練習"するな! え? 生身の人間で採血・ルート取りの練習がしたいなら、俺の腕でやれ! (実際、見学に来た"医学生"にはさせている。場合によっては動脈ガス採血もさせている。俺の橈骨動脈で。)
大事な事は2回言うぞ。
患者さんに直接かかわる全ては「業務」だ!